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「昨日も授業中に倒れた」小学校・組み体操事故で後遺症、生徒の両親が早期解決訴える

4/25(火) 18:46配信

弁護士ドットコム

東京都世田谷区立の小学校で「組み体操」の練習中にケガをして、後遺症が残った生徒が、世田谷区や当時の担任教諭を相手取り、損害賠償を求めている訴訟の第1回口頭弁論が4月25日、東京地裁であった。世田谷区などは「過失はなかった」として争う姿勢を示した。一方で、両親などによると、区側は「話し合いによる解決が望ましい」と提案したという。

●現在でも日常生活に支障がある

訴状などによると、2014年4月、当時小学6年生だった生徒は、同年5月の運動会に向けて、組み体操の練習中をしていたところ、転倒して頭部や背中などを強打する事故にあった。その後、めまいや頭痛による歩行困難などの後遺症が残ったという。

両親によると、生徒は、事故後1年ほど車椅子を使う生活を余儀なくされ、現在でも日常生活に支障がある。中学2年までは4時間目で帰宅していたが、今年から受験を意識して6時間目まで出席しようと頑張っているという。しかし、昨日も授業中に倒れて、保健室に車椅子で運び込まれたそうだ。

両親が小学校や教育委員会などと話し合いを続けてきたが、解決に至らなかったため、2017年2月、世田谷区などを相手取り、損害賠償計約2000万円などを求める提訴に踏み切った。生徒側は、当時、組み体操を指導していた担任教諭が安全配慮義務を怠ったと主張している。

●両親は、担任からの謝罪を望んでいる

この日の弁論後に、生徒の両親は東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見を開いた。母親の定松啓子さん(45)は「事故から考えると、とても長い時間がたった。本当に裁判になってしまったんだなという思いがある」「裁判が長引くことは、息子に辛い思いをさせることになるので、早期に解決したいと思っています」と話した。

父親の定松佳輝さん(57)は、区側から「話し合いでの解決」を提案されていることを明らかにしたうえで、「(息子は)3年も不自由な生活をしてきたので、話し合いにあまり納得していない様子だった。家族の中で一番苦しんだのは息子なので、仕方ないと思っている。息子に対しても、説明して納得できるような解決策を探したい」と述べた。

両親は、組み体操そのものに反対しているわけでなく、担任教諭からの謝罪を強く望んでいるということだった。

世田谷区は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、「係争中なので、コメントできない」と回答した。

弁護士ドットコムニュース編集部