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杉田が攻撃的プレーと我慢を織り交ぜてロブレドを撃破 [バルセロナ/男子テニス]

4/25(火) 12:01配信

THE TENNIS DAILY

 スペイン・バルセロナで開催されている「バルセロナ・オープン・バンコサバデル」(ATP500/4月24~30日/賞金総額232万4905ユーロ/クレーコート)のシングルス1回戦で、日本の杉田祐一(三菱電機)がワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した元世界ランク5位のトミー・ロブレド(スペイン)を6-4 6-3で下し、2回戦に駒を進めた。杉田は予選2回戦で敗れていたが、ラッキールーザーで本戦入りしたチャンスを逃さずつかんだ。

ラッキールーザーの杉田祐一が元世界5位のロブレドを倒して本戦初勝利 [バルセロナ・オープン・バンコサバデル]

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 試合をダブルフォールトでスタートし、最初のサービスゲームですぐに0-30とされたが、そこから2本のフォアハンドのウィナーを叩き込んだ。第3ゲームでも15-40とされたが、そこからまたもフォアのクロス、そしてダウン・ザ・ラインへのフォアのウィナーで挽回する。その姿勢には、ディフェンシブすぎるプレーで予選を落とした後悔を繰り返したくないとする杉田の意思が込められていた。

「予選1、2回戦とディフェンシブなプレーが多かった。クレーということもあり、弾道の高いボールを使うのがやや多すぎたので、今日は早い展開で攻めていけるときは攻めようと思って臨んだ」と杉田。「予選決勝で負けたときに、チャンスでは攻めるプレーをどうしてもしたい、どこかでチャンスが巡ってこないかなと思っていたらラッキールーザーで入ることができて試す機会を得た」と試合後、明かした。

「攻撃なところが僕の持ち味だと思う。なのに(予選では)それを殺しすぎていた感じがした。今日はその部分を変え、いい形で入れた」

 特に第1セットはどちらに転んでもおかしくない展開だった。杉田は出だしから自分のサービスゲームで危機に陥ったが、2つのブレークポイントをアグレッシブなプレーでセーブ。次のゲームで逆につかんだ1ブレークポイントをつかみ損ねても、めげずにサービスキープしてついていった。

 第6ゲームで杉田は最初のブレークを果たす。これはどちらかと言えば相手のミスが要因だったが、ここではボールを深く入れて相手のミスを誘う我慢強さが効果を生んだ。

 アグレッシブな姿勢と精神的粘り強さ。特にクレーでは、そのうまい混合が必要だ。

 杉田は次の自分のサービスゲームでまたもブレークポイント握られたが、苦労の末にキープ。あとはサービスをキープするだけという5-3からのゲームで2本のダブルフォールトをおかしてブレークバックされるという一瞬の躓きはあったものの、次のゲームではロブレドのミスにつけ込み、再ブレークしてセットをもぎとった。

「ファーストセットを取れたことがすごく大きかった。ブレークポイントが何本もありながら、そこをしっかり守ってついていけたので、それが一番のカギだったかなと思う」と杉田は振り返る。

「セカンドセットではロブレドのミスが目立ったところから一気に早い展開でポイントを取り、7ゲーム目を簡単にキープできた。今日はメリハリがあったと思う」

 第2セットも最初は混戦の色を帯びていたが、自らのサービスだった第5ゲームで15-40と、2ブレークポイントを握られたあとに走らされながらも決めたランニング・フォアハンドのウィナーが流れを変えた。

 そこからロブレドのミスを引き出してサービスをキープすると、杉田は勢いに乗って次のロブレドのサービスを襲撃。前に出たロブレドの足元にパスを沈め、最後はフォアハンドのノータッチのウィナーによって一発でブレークポイントをものした。

 おそらくここでロブレドの集中力が切れ、杉田が認めた通り、展開が加速する。第8ゲームでは0-40からの3マッチポイントをふいにしたが、次の自分のサービスゲームをサービスエースで締めくくった。

 2回戦の相手となる第9シードのリシャール・ガスケ(フランス)はロブレドとは別のレベルの、クレーではもっとも嫌なタイプのテクニシャンだ。一筋縄ではいかない相手に対し、「攻撃的にいきたいというのが一番思うところ」と杉田。「ATPツアーでは僕はまだ新米なので、本当にすべてがチャレンジ。その中でしっかり自分のゾーンを持って、攻撃的に自信を持っていきたい」と意欲を見せる。

「クレーの大会に続けてトライするのは今回が初めて。改良点がいっぱいあるので、それを全仏までにフィットさせていきたい。いい手ごたえがあり、あとはやるだけ」

 杉田とガスケの試合は火曜日のコート1第2試合に組まれている。一方、予選を勝ち上がったダニエル太郎(エイブル)は同日、コート2第1試合でニコラス・バシラシビリ(グルジア)と対戦する。

(テニスマガジン/ライター◎木村かや子)

最終更新:4/25(火) 12:01
THE TENNIS DAILY