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広島黄金期を支えた俊足OBが語る盗塁のコツ、スイッチヒッターの意義

4/25(火) 9:31配信

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盗塁王を3度獲得した高橋慶彦氏が、連覇を狙う古巣にエール

 今季は37年ぶりのリーグ連覇を狙う広島。開幕戦に敗れた直後から引き分けを挟んで10連勝するなど好調を維持し、セ・リーグ首位に立っている。スタートダッシュの勢いもそのまま、昨シーズンに続きリーグ優勝を果たすのか――。

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 かつて広島で5度のリーグ優勝、3度の日本一を経験し、黄金期を牽引した高橋慶彦氏も、古巣の躍進に期待を寄せる1人だ。現在は福島・郡山に本社を置く住宅販売・設計施工会社「ウェルズホーム」で広報部長を務める高橋氏は、俊足を武器に盗塁王を3度獲得。プロ入り後にスイッチヒッターに転向し、1979年には33試合連続安打の日本記録を樹立した。

 昨季、圧倒的な強さでリーグ優勝した広島は、盗塁やエンドランなど機動力を生かした攻撃をチームカラーとした。1979年、80年、85年と3度盗塁王に輝いた高橋氏は、盗塁成功のカギについて「失敗を恐れず、走れる時はどんどん走ればいい」と話す。

「僕は盗塁死の数も多いです。失敗を恐れず、走れる時はどんどん走ればいい。選手はアウトになるのが怖いです。『ここでアウトになったらチームに迷惑をかけてしまう』と考えてしまいますから。自分が走塁コーチを務めていた時には選手にもよく言いましたが、失敗を気にすることはないと思います」

 NPB歴代5位となる通算477盗塁を誇る高橋氏だが、同時に通算盗塁刺も206と多く、通算1065盗塁の日本記録を持つ福本豊氏の299盗塁刺に次ぐ歴代2位となっている。盗塁を決めた数は大事だし、成功率は高い方がいい。だが、何より大切なのは「どれだけホームに戻ってきているか」だと話す。

大切なのは「いくつ盗塁するか」ではなく「どれだけホームに戻ってくるか」

「『いくつ盗塁するか』ではなく『盗塁を決めたランナーがどれだけホームに戻って来ているか』が大事だと思います。盗塁が得点に結びついていなくては意味がありません」

 盗塁を決めてホームに戻るためには、後続のバッターが適時打を打つ必要がある。現役時代、高橋氏は後に続くバッターが打ちやすい環境を作ることも考えていたそうだ。

「『いつ走るか』ではなく『僕が出たら盗塁する』というイメージを相手に持たせたかったですね。なので、早いカウントで堂々と走っていました。早めに走らなければ、次のバッターも打ちに行けません。後ろのバッターを楽にさせてあげることも心掛けていました」

 昨シーズンはオリックスで1軍打撃コーチを務めた高橋氏は、自分の経験を踏まえて導き出した盗塁の“心得”を後輩たちにも伝えた。高橋氏が「どんどん行け」と背中を押した糸井嘉男外野手は、昨季はオリックスで53盗塁を記録し、36歳ながら盗塁王を獲得。今季から移籍した阪神では、2盗塁を決めている。

「走塁コーチではないので何か言える立場ではなかったのですが、『どんどん行け』とは言いました。糸井も怖がりです。『失敗を気にすることはない』と言いました」

 俊足の持ち主でも出塁しなければ、武器は生かせない。どうしたら多く出塁できるか、どうしたら多く打席に立てるか。そう考えた時、1軍定着を目指す若手選手はスイッチヒッターに転向して、出場機会を増やすのも1つの手だろう。高橋氏自身、1975年に入団後、程なくしてスイッチヒッターに転向し、数年後には1番打者として“赤ヘル打線”の起爆剤となった。

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最終更新:4/25(火) 12:33
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