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東洋製線、9月末で生産停止・会社清算へ。松菱金属にCH鋼線事業移管

4/26(水) 6:02配信

鉄鋼新聞

 大手線材加工メーカーの東洋製線(本社・千葉県八千代市、社長・竹下晴明氏)は25日、9月末で生産を停止し、廃業の手続きを進めると発表した。冷間圧造用鋼線(CH)事業については新日鉄住金系列のCH鋼線メーカー大手、松菱金属工業(本社・東京都羽村市、社長・氏家義太郎氏)へ生産・販売を移管する。

 東洋製線は普通鉄線、ナマシ鉄線、針金(亜鉛めっき線)、CH鋼線を月約3千トン生産しており、このうち松菱金属工業へ移管するヒモ付き取引が中心のCH鋼線は月800~1千トンとされる。松菱金属工業は同日、CH鋼線事業の生産移管を受けて、同社の一部設備購入と同社からの人材採用を発表した。9月末の生産停止に向けて生産体制を整備するとともに、6月ごろをめどに順次、生産移管を進める。
 CH鋼線以外の鉄線、ナマシ鉄線、針金の線材製品については、生産数量を減らしつつ9月末までユーザーへの供給は継続し、10月以降は在庫販売等を続けるとしている。汎用品の鉄線、ナマシ鉄線、針金は店売り市場向けが中心のため、同社ではユーザーの要望に応えるとしているが、今後は他の伸線メーカーからの供給に切り替わるものとみられる。
 同社の17年3月期業績は税引後利益が7900万円の見込みとなり、3期連続の黒字となるなど経営の健全化を進めていた。20年以降の需要動向や設備の老朽化、人材不足など総合的に判断した結果、設備投資して事業を継続するのは困難として廃業を決めた。従業員75人(正社員50人)の再就職を支援するとしている。
 東日本地区の伸線メーカーが廃業するのは11年に経営破綻したシーエイエス東日本以来で、6年ぶり。
 東洋製線は1934年に木下産商の創業者・木下茂氏が興した木下商店が前身の老舗伸線メーカー。65年に木下産商が三井物産に吸収されて三井物産系列の線材加工メーカーとなり、出資比率は三井物産9割、新日鉄住金1割。

最終更新:4/26(水) 6:02
鉄鋼新聞