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日本電産「4期連続過去最高」も株価は振るわず

4/27(木) 19:22配信

ZUU online

日本電産 <6594> が4月25日に発表した2017年3月期連結決算によると、売上高は前年同期比1.8%増の1兆1993億円、営業利益は同19.3%増の1403億円、税引前純利益は同21.4%増の1423億円、純利益は同24.2%増の1117億円となった。

同社は2017年3月期より国際会計基準(IFRS)を採用しているが、単純比較で純利益は4期連続の過去最高益となった。

■家電向けモーターが過去最高益をけん引

業績を支えているのは、「車載及び家電・商業・産業用」製品グループの伸びである。同グループの売上高は前年同期比3.1%増の5721億円、営業利益は同27%増の581億円となっている。内訳を見ると、家電製品用モーターを中心とする家電・商業・産業用分野が売上高で前年同期比9.7%増と大きく伸びている。一方、車載用モーターを中心とする車載分野の売上高は同3.8%減となった。

もう一つの主力事業である「精密小型モーター」製品グループは伸び悩んだ。HDD用モーターが中心となる同グループの売上高は前年同期比2.4%減の4371億円、営業利益は同5.0%減の679億円となっている。

車載分野やHDD用モーター分野は為替の影響を大きく受けた。対米ドル、ユーロ共、前期比約10%の円高となっている。為替の影響は全体の売上高で約1074億円、営業利益で約167億円の減収減益要因となった。

同社は2018年3月期の連結業績予想について、売上高は前期比12.6%増の1兆3500億円、営業利益は同14.0%増の1600億円、税引前純利益は同11.1%増の1580億円、純利益は同11.9%増の1250億円としている。想定為替レートは1ドル=105円、1ユーロ=110円と足下の水準と比べ、保守的に見積もった。

■業績予想は想定内も上振れに期待

今回の決算発表を受けた翌日4月26日の同社株は前日比0.68%安となる1万270円で引けている。年初から4月26日までの値動きも約2%の下落と市場平均並に留まる。今回決算と2018年3月期の業績予想は想定の範囲内との反応だ。

しかし同社の株価には上昇余地もある。想定為替レートを保守的に見積もっている点や、2017年3月期に約1225億円を投じて買収した米エマソンエレクトリックのモーター事業及び発電機事業の収益貢献が見込める点が指摘される。

■2兆円企業を目指した挑戦は続く

同社が掲げる「Vision2020」と題した経営計画では2020年度の売上高2兆円、営業利益率15%を掲げている。

2兆円企業への計画はシンプルである。小型精密モーター、車載、家電・商業・産業用の主力3分野で各6000億円の売り上げを目指している。2017年3月期の各分野の売上高はそれぞれ4371億円、2611億円、3109億円となっており、道半ばの印象は否めないが、各分野とも市場拡大への期待は大きい。

市場拡大頼みでは無く、モーター単品販売からモジュール販売への転換も図っている。売上高の増加のみならず、2017年3月期で11.9%であった営業利益率の上昇も狙う。

さらに積極的なM&A戦略の継続もカギとなる。25日の決算発表と併せて、独家電部品大手セコップグループを約220億円で買収すると発表した。他社では海外M&Aでの損失計上が目立つ中、過去52回の買収で一度も減損損失を出していない目利き力で2兆円企業達成を目指す。

一見荒唐無稽にも思える2兆円企業への挑戦であるが、同社は2010年3月期に5716億円であった売上高は7年で2倍を超える伸びを見せている。2兆円企業が現実味を帯びた時、同社の株価は大きく上昇している可能性が高い。(ZUU online編集部)

最終更新:4/27(木) 19:22
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