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築地は10年、豊洲も20年超で資金ショートの恐れ 都の市場戦略本部

4/27(木) 22:20配信

THE PAGE

 東京都は27日午後、築地市場の豊洲市場への移転問題などを検討する「市場のあり方戦略本部」の2回目の会合を開き、豊洲市場案と市場問題プロジェクトチーム(PT)内で浮上した築地改修案のそれぞれの課題を検討した。市場会計面では、築地改修の場合で10年、豊洲移転でも20年超で資金不足に陥る可能性が示され、事業継続性の課題が浮き彫りとなった。

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豊洲移転「20年は安定して事業継続」

 豊洲市場の課題は、土壌汚染対策と水産仲卸売場入口の急カーブなど施設の使い勝手向上を挙げたが、土壌汚染は専門家会議で対応策の検討が進んでおり、施設の使い勝手も施設の改善や運用面の工夫で対応可能とした。

 築地改修案については、環境アセスメントが必要となるほか、豊洲移転をやめることで市場整備の財源として発行した企業債約3500億円を返還しなければいけなくなるなど、資金面や土壌汚染対策といった課題を列挙した。

 市場会計の面でみると、豊洲市場を2018年度に開場した場合、毎年140~150億円の赤字が生じるが、都は「20年以上は安定して事業を継続できる」と主張。もっとも、2040年度以降は資金が不足する可能性があるとした。築地を再整備については、豊洲市場の土地を4370億円で売却できた場合は、10年程度で資金不足に陥る恐れがあると説明。売却額が2360億円にとどまった場合は、収支はずっとマイナスのまま推移するとした。

 これに対し、会合に出席した小池百合子知事は「物流の変化も読み込まないと、20年以上という数字でもかなり厳しいと思う。あまり楽観的な数字ばかり並べない方が良い」と指摘。豊洲市場や築地市場にとどまらず、大田市場など他の市場も含めてトータルで事業の継続性を考えるよう注文した。同本部の本部長を務める中西充副知事は「指摘された点以外の課題も多々あるはず。諸課題を総点検したい」と述べた。

 同本部は今後、5月中旬に市場関係者らへのヒアリングを行い、同月下旬に3回目の会合を開く予定。

(取材・文:具志堅浩二)

最終更新:5/3(水) 6:00
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