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新日鉄住金、プロジェクト向け建材の値決め方式見直しへ。契約条件明確化でコスト負担応分に

4/27(木) 6:02配信

鉄鋼新聞

 新日鉄住金は、国内プロジェクト向け建材製品の値決め手法を見直す方針を固めた。従来曖昧な面が強かった鋼材手配や納入期間などの契約条件を明確化する。同時に、鋼材の契約期間が長いケースでは期間を5~6カ月程度で区切るなど短縮化を図り、コスト変動を鋼材価格へ的確に反映させる。同社では見直しの背景を需要家に丁寧に説明し、理解を求めていく構え。

 対象となる品目は主に形鋼、鉄骨用厚板、民間向けを中心とした土木用建材など。建設分野におけるプロジェクト案件の契約では納期が先の建設工事を受注するケースがあるため、受注段階での単価や加工費は見積もり時点の時価がベースとなることが多い。
 しかし、実際の加工・調達時には価格が変動し、結果として納入業者がコスト増加分を負担するケースがあった。特に建設分野は事業にかかる一連の取引のフローが長く、コスト負担の適正化が部材調達の安定化や加工先確保の観点から重要となっている。
 鉄骨を中心とする鋼材は、工期が1年を超える大規模プロジェクトや工期のずれなどによる鋼材手配時期のずれなどから鋼材価格が長期間固定されるケースも多く、部材となる建築用鋼材のコスト変動をメーカーや流通が負担する傾向があった。
 特に直近の製鉄原料価格の短期間での大幅な急騰などを背景に、川上から川下までのタイムリーな価格転嫁実現が大きな課題となっている。新日鉄住金の方針は従来の商慣習の抜本的な見直しにつながるもので、偏在も指摘されるコスト負担が川上から川下まで応分に行われるよう取引環境の改善を目指す。
 今回の取り組みは経済産業省が推進する「未来志向型の取引慣行」の実現にも通じるもので、ファブリケーターの値決めの援護射撃となるほか、同様の背景を持つ電炉の値決め方法にも一石を投じるものとなりそうだ。

最終更新:4/27(木) 6:02
鉄鋼新聞

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