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<溺死大学生放置事件>会社員男に求刑2年 地検「責任追及恐れ逃走」

4/27(木) 11:30配信

千葉日報オンライン

 千葉市の中心街で昨年11月、大学生、仲川裕さん=当時(20)、同市美浜区=が投げ捨てられた携帯電話を探してビル跡地のくぼみに落ち溺死した事件で、保護責任者遺棄の罪に問われた千葉市緑区、会社員、岩永雅彦被告(42)の論告求刑公判が26日、千葉地裁(小西安世裁判官)で開かれ、検察側は「責任追及を恐れ逃走した」などとして懲役2年を求刑した。

 論告で検察側は「消防車両の到着を察知した際、岩永被告はいまだ溺れる被害者の動きが弱まっているのを認識していた。速やかに消防隊員と接触し誘導していれば、救命可能性は残っていた」と指摘。「飲酒の上被害者にからみ、携帯電話で会話する被害者に一方的に立腹した。自己の責任を追及されることを恐れ、現場から逃げたくなったという動機は強い非難に値する」と述べた。

 弁護側は「工事現場の中が命の危険があるほどの状況と認識せず、携帯電話を投げ捨てた。現場を離れるまでは保護責任を履行していた」などとして、執行猶予付き判決を求めた。

 岩永被告は「お酒に酔ってとはいえ、深く反省しています。本当に申し訳ございませんでした」と頭を下げた。

 起訴状などによると、昨年11月18日未明、同市中央区の京成電鉄千葉中央駅近くの駐車場に仲川さんを連れて行き、携帯電話を取り上げてビル跡地内に投げ込んだ。携帯電話を拾おうとした仲川さんは地下構造部分のたまり水に転落。119番通報し午前1時半ごろ、救急隊が到着したが、仲川さんが溺れた場所まで消防隊員を誘導せずに現場から離れ、1時55分ごろ、消防隊員が仲川さんを見つけるまで救助を遅らせ、仲川さんが生存に必要な保護をしなかったなどとしている。