ここから本文です

悲しみ、不安、今なお消えず うるま元米兵殺害事件 あす発生から1年

4/27(木) 7:40配信

沖縄タイムス

 うるま市内で20歳の女性会社員が元米海兵隊員の軍属の男に暴行され、殺害された事件の発生から28日で1年になる。突然奪われた命に関係者の悲しみは癒えず、事件に対する地域住民の不安は続く。恩納村安富祖の遺棄現場には、捜査を指揮した県警幹部がしつらえた献花台に多くの花が手向けられている。殺人や強姦(ごうかん)致死などの罪で起訴された被告(33)は、那覇地裁で裁判員裁判の審理が予定されているが、開始時期のめどが立っていない。

幼なじみ「極刑を望む」 地域住民、夜の外出ためらう

 「一人では出歩けない」。悲惨な事件の発生現場となったうるま市内の住民らは、今なお消えない不安を抱えて暮らす。被害者をよく知る友人からは、厳罰を求める声も出た。

 「外国人が怖くなった」。発生現場近くに住む女性(18)は、軍属の男が逮捕されてからこう感じるようになった。被害者が行方不明になった約1年前、心配した親から「気を付けて」と何度も言われた。

 「容疑者が捕まってよかった」と思う一方、「夜に一人で出歩くこともよくあったけど、事件があってからはできなくなった。回りの友達もみんな同じ」と話す。

 被害者のアパート近くに住む70代の女性は「今でも不安は消えない」と声を落とす。「女性が帰って来ない。見掛けなかったか」と訪ねてきた被害者の親戚の姿を鮮明に覚えている。

 「周辺の草むらなどを歩き回り、一生懸命捜していた。未来ある女性の命が奪われた事件は、絶対に忘れられない」と語気を強めた。

 県警の捜索で女性の所持品などが発見された市州崎の水路近くで、ウオーキングしていた男性(65)は「1年になるね」と遠くを見つめる。近くの公園には休日に多くの家族連れが訪れ、事件前と変わらない光景がある。男性は「みんな、事件のことを覚えているかな」と複雑な表情を見せた。

 保育園から中学まで一緒だった同級生の男性(22)は「二度と同じことが起きない社会になってほしい」と願う。軍属の男は起訴され、公判に向けた準備が進む。「遺族は私たち以上に深い悲しみを抱えている。被告に対する極刑を望む」と強調した。

最終更新:4/27(木) 10:40
沖縄タイムス