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【特集】「自分の仕事は犯罪じゃない」 タトゥー彫り師の訴え

4/27(木) 15:12配信

毎日放送

おととし、大阪のタトゥー彫り師の男性が警察に摘発されました。その理由は、医師免許がないのにタトゥーを彫ったこと。男性には裁判所から罰金30万円の略式命令が出ましたが、これを受け入れず法廷闘争の道を選びました。男性は「自分の仕事は犯罪じゃない」という思いから無実を訴えています。

タトゥー彫り師の仕事

大阪府吹田市にある事務所。黙々と鉛筆を走らせるのは、タトゥー彫り師の増田太輝さん(29)です。

Q.何の作業ですか?
「これは下絵を描いている」(増田太輝さん)
Q.下絵というのは?
「タトゥーなどのデザインのもとになる」

桜吹雪の中を飛び跳ねるウサギ。華やかで躍動感のあるこちらの絵柄は…最終的にタトゥーとして人の肌へと彫られます。どうやって彫るのでしょうか?完成した下絵を転写用のシートに書き写し、消毒した肌に特殊な薬剤を塗ります。そしてシートを貼り付けると…

「もうこれで写っています」(増田太輝さん)
Q.もう写ってるんですか?
「もう写ってます」
Q.早い!簡単ですね

次に使うのが、機械です。

「ここに針が通ってきて、ここに針をひっかけることによって上下して、ミシンのようにドドドと…」(増田太輝さん)

タトゥーを彫るときには、インクをつけた細い針を肌に刺していきます。

医師法違反で摘発

増田さんは6年前にタトゥースタジオを開業、これまでに約100人にタトゥーを施してきました。

「『かっこいい』とか『かわいい』とか、『いれてよかったです』とか。本当に嬉しそうな顔をしてくれるので、自分としてもタトゥーをいれてあげてよかったなと思いますし、本当に嬉しい瞬間ですね」(増田太輝さん)

ところがおととし4月、突然、警察の摘発を受けたのです。その理由は増田さんにとって驚くべきものでした。

「(警察が)『医師免許を持っていないですよね』と。『じゃあ医師法違反ですよ』と、そこで被疑者になりました」(増田太輝さん)

医師法違反。医師法では「医師でなければ医業をしてはならない」と定められています。捜査機関は「タトゥーを彫る行為」は「医業」に当たるとし、医師免許がないのに女性3人に彫ったとして、増田さんを罪に問うたのです。

「医師免許が必要だなんて思ってもいないですから。全然理解できなかった」(増田太輝さん)

増田さんは毎回、針は使い捨てにしていて、器具も専用の機械で消毒するなど衛生管理に気を使っており、お客さんから健康被害の訴えなどもなかったといいます。そして一番納得がいかないのが、彫り師の仕事が医業とみなされたことです。客の要望にあわせて彫るには高いデザインセンスが必要で、医師だからといってできるものではないといいます。

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最終更新:6/22(木) 15:33
毎日放送