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早実・清宮が入ったら危ないプロ球団とは?

5/12(金) 12:00配信

THE PAGE

最後の夏を迎える早実の清宮幸太郎内野手の進路に早くも注目が集まりつつある。日本のプロ野球なのか、進学なのか、それともメジャーなのか。その決断を下すのはまだ先になるが、元ヤクルトのスカウト責任者で、池山隆寛や広沢克己といったホームランバッターのドラフト経験もある片岡宏雄氏は、「入る球団を間違えないならプロ。それ以外なら進学」という意見を持つ。

「入ると危険なチームは、勝つことを義務づけられているゆえ育成というものが両立しにくいチームだ。例えば、岡本和真も育てきれず、大田泰示を放出してしまった巨人や、同じく金本監督がだいぶチームを変えて新人王の高山俊は出したが、目先の勝利のために我慢して使い続けることのできない阪神、練習量では球界一の広島などに進んでも苦労はすると思う」

 逆に片岡氏が推薦するチームは、「育成に余裕があり、カリキュラムをしっかりと持っていて、育成の実績があるところ。そして、誰が教えるかという監督、コーチという指導者も重要だろう」という。
「そうなるとソフトバンク、大谷翔平や中田翔を育てた日ハム、チームがまだ若い楽天、出場チャンスのあるヤクルトあたりが理想かもしれない。ただ、どのチームに行っても間違いない、という段階に一皮むけるまでは、大学に進んだ方がいいとも思う」

 清宮の通算本塁打更新は、続いている。先月の初のナイター開催となった春季東京都大会決勝では、早実が延長12回に18対17で日大三にサヨナラ勝利。清宮も2本のアーチでさすがの存在感を示した。9回表に7点を取られて敗色濃厚となっていた後のない9回には、17-17にする値千金の同点3ランを放っている。センバツではノーアーチに終わっていた。わずか1か月後に大爆発したわけだが、片岡氏には、成長点と不安点の両面が窺えたという。

「集中力が素晴らしかった。高校野球では異例とも言える神宮のナイター開催で、お客さんも2万人もつめかけて、選手によっては普段以上の火事場の馬鹿力的なものが生まれる環境が整っていたが、清宮はそういう雰囲気で集中力が増したのではないか。センバツではフォロースルーが小さくなっていたことが気になっていたが、しっかりと修正されていた。アッパー気味のスイングも、彼のボールを遠くへ飛ばす持ち味であり課題でもあるが、高めのボールをまるでボールを潰すかのような感覚で、しっかりとつかまえていた。右中間へ打った同点3ランは、悪いときはポップフライに終わるようなボールだったが、左手でうまく押し込んだ。金属バットの利点とも言えないことはないが、打った場面もプロ向きの勝負強さを見せつけた」

 だが、その一方で片岡氏は、1本目のホームランの後に、まるでプロの本塁打打者のように余韻を楽しみ、バットを放り投げて、すぐに走り出さなかった姿勢に不安を覚えたという。

「野球を舐めた態度だ。ああいう小さな仕草に性格が見える。センバツでも、先頭打者であるのに、チームのことを考えずに、早打ちを仕掛けて凡退していた。ある意味、プロ向きとも言えるが、自分のことしか考えられない選手は、プロでの入るチームを間違うと潰れるし、才能をうまく伸ばすことができないだろう。おそらくこれまでチームでは放任状態で来たのだと思う」

 “怪物清宮”は最後の夏にどれだけ成長するか。そして、どういう決断を下すのだろうか。

最終更新:5/12(金) 14:50
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