ここから本文です

LINE「2ケタ減」決算に市場は失望 成長ビジョンを見通せず

4/28(金) 20:30配信

ZUU online

LINE <3938> が4月26日に2017年12月期第1四半期決算を発表した。売上高は前年同期比16.3%増の389億円、営業利益は同24.6%減の40億円、税引前利益は同13.9%減の36億円、純利益は同黒字転換の16億円となった。純利益は黒字転換したものの営業減益を嫌気して、4月27日の株価は大きく下落している。

■広告事業は好調、広告宣伝費の負担が重荷に

広告事業の貢献により、売上高は前年同期比で2ケタ成長となっている。同事業では、パフォーマンス型広告と呼ばれる、タイムラインやLINEニュース上に表示される広告が大きく伸びている。広告事業全体の売上高は前年同期比で39.4%増となっている。

お年玉付き年賀スタンプが公表だったコミュニケーション事業も増収を支えた。同事業の売上高は前年同期比5.0%増となっている。一方でコンテンツ事業は売上高が同12.0%減と振るわなかった。LINEマンガは好調に推移したものの、目玉タイトルのリリースが無かったLINEゲームが足を引っ張ったと見られる。

増収の反面、営業利益は2ケタ減益となった。営業費用は前年同期比22%増加した。格安スマホ「LINEモバイル」の広告宣伝費やシステム開発費の増加に加え、従業員数の増加により、人件費の負担も増えた。

海外音楽配信事業「ミックスラジオ」の撤退に関する損失が大幅に縮小した事で、純利益は前年同期から黒字転換を果たした。しかし、営業利益が改善しなければ、今後の増益は見込めない。営業利益率は前年同期の16%から10%へと低下している点も懸念材料となる。

同社はスマホアプリ市場の不確実性を理由として、2017年12月期の通期業績予想は開示していない。

■市場の高い期待を超えてくる決算発表が待ち望まれる

今回の決算発表に市場は失望の意を示した。4月27日の同社株は前日比7.94%安となる3885円で引けている。ゴールドマンサックス証券は、業績は想定以下とし、目標株価を4040円から3880円に引き下げている。

株価は年初から大きな変動を見せている。1月25日の2016年12月期決算が市場予想を下回り3490円まで下落した株価は、不透明な海外情勢を受けた内需株の物色や業績拡大期待等により2月末から上昇に転じた。3月末からは概ね4000円台で推移していた株価が再び大台を割り込んだ格好だ。

市場はパフォーマンス型広告に注目している。広告事業は全体の4割以上の売上高を占める同社の主力事業であるが、2016年12月期第4四半期と比較すると5%の増収に留まり、成長ペースは緩やかになりつつある。

その中で、2016年12月期第4四半期比21%増と気を吐くパフォーマンス型広告は同社の成長エンジンとなっている。LINEアプリ上に「ニュースタブ」が追加されたのが2017年2月であり、次の2017年12月期第2四半期決算では、「ニュースタブ」追加の効果がフル貢献する。パフォーマンス型広告の更なる加速に期待が掛かる。

また、海外事業にも成長余地がある。同社は日本、台湾、タイ、インドネシアを主要4カ国としているが、LINEアプリのアクティブユーザー数は日本の6400万人に対し、残りの3カ国で9800万人と海外での利用者の方が多い。一方、売上高では日本が73%を占めており、9800万人の海外利用者への更なるアプローチは今後の成長を左右する。

更に新規事業の育成にも注目が集まる。積極的な宣伝を行っている格安スマホ事業「LINEモバイル」や決済サービス事業「LINE Pay」が新たな柱となれば、市場の見る目は一変する可能性がある。市場にそっぽを向かれない内に、成長を示したいところだ。(ZUU online編集部)

最終更新:4/28(金) 20:30
ZUU online

チャート

LINE3938
4180円、前日比+55円 - 10/23(月) 15:00