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「僧侶とは職業なのか、生き方なのか」東本願寺の残業代未払い問題で考える

4/28(金) 16:24配信

AbemaTIMES

 26日、京都にある真宗大谷派の本山、東本願寺で一部の僧侶に対する残業代が未払いであることが発覚した。

 個人で加盟できる外部の労働組合を通じ支払いを請求したのは、全国から訪れる信者たちの世話役として研修施設で働いていた非正規雇用の僧侶2人。時間外労働は多い月で130時間にのぼっていたが、残業代の一部が支払われていなかったという。東本願寺は25日までに3年5カ月分の不払い分や延滞料約660万円を2人に支払った。

 真宗大谷派宗務所の下野真人氏は「基本のシフトが朝8時半から夜9時まで。法定労働時間の8時間を超えている上に、早朝に来て頂いたり、夜9時に日程が終わっても参加者の方から『ちょっと相談があります』とか『こういうことを聞いてください』というのに前向きに対応して頂いていました。そうなると、その分が全て時間外労働になっていく」と説明、「宗教行為と労働というところの線引きを非常にあいまいな状況にしてきているということは事実だと思います」と話した。

 さらに東本願寺は、信者らの世話にあたる僧侶に対して、40年以上にわたって残業代が未払いであったと明かし、早急に割増賃金の支給方法を見直したいとコメントしている。

 埼玉県にある曹洞宗見性院の橋本英樹住職は「ついに来たかという感じですが、労働者という認識が無く、そういうものだと僧侶たちも本山職員も思っていたでしょうし、社会常識がお互いに欠けていたと思う」と話す。

 働き方評論家の常見陽平氏は「今回の問題は、そもそもお坊さんの仕事は何かということが問われている」とコメント。さらに「奉仕するのが仕事ならすべて無給になるし、どこからが仕事か決めるべきだ。単に信仰が仕事だと考えるのは危険」だと警鐘を鳴らす。

 「聖」と「俗」という考え方をすれば、僧侶は聖職者だ。

 橋本住職は「どこまで職業で、どこまでが生き方なのか凄く難しい。僧侶はお金に執着してはいけないという側面もあるが、家庭もある。お寺を維持するという意味では経営者もある。そのためにお布施をどのように頂くか、などと色々考えてしまう。僧侶が実力をつけてお布施をもらうのは正しいことかもしれないが、そうであってもやはり僧侶は俗になってはいけないと思う私も妻子がいるが、子どもにお金がかかってくると、収入をある程度増やさないといけない」と苦しい胸の内を明かした。

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最終更新:4/28(金) 16:24
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