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「金融セクター競争力ランキング」日本からランクインした2都市とは?

4/29(土) 9:10配信

ZUU online

世界88都市における金融セクターの競争力を評価した「国際金融セクター指数(2017年版)」で、東京と大阪がトップ20に選ばれた。

上位には変動が見られないものの、後退したチューリッヒやボストン、ルクセンブルクに代わり、北京や上海のアジア勢が大幅に飛躍している。

■「競争力の高い金融20都市」前年順位とスコア

20位(23位)ジュネーブ 704
19位(25位)ロサンゼルス 705
18位(12位)ルクセンブルク 708
17位(20位)バンクーバー 709
16位(26位)北京 710
15位(17位)大阪 712
14位(15位)モントリオール 713
13位(16位)上海 715
12位(10位)ワシントンDC 716
11位(9位)チューリッヒ 718

10位(13位)トロント 719
9位(7位)ボストン 720
8位(11位)シドニー 721
7位(8位)シカゴ 723
6位(6位)サンフランシスコ724
5位(5位)東京 740
4位(4位)香港 755
3位(3位)シンガポール 760
2位(2位)ニューヨーク 780
1位(1位)ロンドン 782

■Brexit、トランプ政権の影響はスコアに反映 

首位に輝いたのは昨年に引き続きロンドン。しかし懸念されているBrexitによる影響はスコアに反映されており、前年比14ポイント減とトップ50都市中最も大きな落ちこみを記録している。同じく新政権の誕生で激動期に突入した2位のニューヨークも、13ポイント減と失速。

対照的に3位のシンガポールは8ポイント増え、2位との差を20ポイントまで一気に縮めた。ロンドンやニューヨークを脅かす存在に成長しつつある。
日本を代表する金融都市、東京と大阪も着実に国際的な競争力を伸ばしている。特に大阪は6ポイント増の東京の2倍を上回る、13ポイント増の跳躍を見せた。

■保護主義、移民制限、租税回避、金融犯罪など課題が山積み

101の評価項目から成る5つの主項目(事業環境・人材・インフラ・セクター開発・評価)では、ロンドンとニューヨークが1、2位、香港とシンガポールが3位、4位を競っている。
東京は「人材」と「インフラ」が5位、「事業環境」と「セクター開発」が6位、「評価」は7位だ。しかし5項目中、唯一スコアがアップした「評価」が前年と比較して7ポイントも増えていることから、今後が期待される。

レポートを作成したコンサルティング研究機関、Z/Yenグループは、近年の国際市場が不安定要素に満ちている点を懸念している。

総体的にBrexitに代表される世界経済の不透明さや欧米で急速に拡大する保護主義、自由貿易への対立などが、事業環境にネガティブな影響をおよぼし始めている。それと同時にテロ、人権問題、移民規制などが、将来的に人材確保を困難にする可能性も高まっている。

国際金融セクターとして他都市をリードするためには、次世代金融市場の基盤となるFinTechの促進とともに、租税回避対策や金融犯罪対策へのとり組みも重要な課題となるはずだ。(アレン琴子、英国在住フリーランスライター)

最終更新:4/29(土) 9:10
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