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「ゲイという言葉を大切に生きていきたい」声優・三ツ矢雄二さん、カミングアウトの経緯を語る

4/29(土) 20:45配信

BuzzFeed Japan

タッチなど多くのアニメに出演してきた人気声優の三ツ矢雄二さん。

今年1月にゲイだとカミングアウトして注目を浴びた三ツ矢さんが4月29日夜、国内最大のLGBTイベント「東京レインボープライド2017」のオープニングレセプションで、「カミングアウトに至った経緯」を語った。【BuzzFeed Japan / 渡辺一樹】

三ツ矢さんは式典の乾杯挨拶で、次のように述べた。

「人は生まれてくる時にいろいろな個性を持って生まれてきます。でもそれは、その人にとって普通なこと。私は今年63歳になります。今年からカミングアウトしてゲイだって言った、と世間では捉えられがちですが…実は生まれついてずっと自覚しておりまして、周りには何も隠さずに生きて参りました。だから、声優業界で僕のことをゲイじゃないと思っている人は、一人もいないと思います(笑)」

「そのぐらい普通に過ごして参りました。ところが、テレビで『グレーゾーン』と言っていた時と、『ゲイ』と言った時に、言葉の重さの意味の違いをすごく知ることになり、これからはゲイという言葉を大切に生きていかなきゃいけないなと思っています」

「けっして、グレーゾーンという言葉で曖昧にぼかしたつもりではなく、90%カミングアウトしたつもりだったんですが、ゲイという言葉がこんなに重きを持っているんだということを知りまして、今回のレインボープライドの乾杯をと言われた時に、これは自分がこれからゲイとしてどんどんカミングアウトしていくスタートラインだなと思っています」

「あまりにもいままで脳天気に過ごしていましたが、それぞれがそれぞれの生き方を、普通にできる世の中、いろんな個性を持った人たちが普通に生きていける世の中になればいいと思っております。誇りをもって前進しましょう」

三ツ矢さんは、その後のトークイベントで、テレビ番組でカミングアウトした経緯を次のように語った。

「あの、テレビ局の方に怒られてしまうかも知れないんですけど、本当はカミングアウトをしてくださいと頼まれてテレビに出たわけじゃなくて、声優として年収はどれぐらい、みたいなそんな話で出たんです。でも、次長課長の河本さんから『三ツ矢さんはグレーゾーンって言ってるけど、本当はゲイとストレートどっちなの』と聞かれたので、これはウソ付けないなって思って…『どちらかというとゲイです』って言った」

その発言の反響について、三ツ矢さんはショックを受けたという。

「そこだけ取り上げられてしまって、そこの部分だけ使われてしまって、次の日にYahoo!ニュースのトップになったと聞いて、えっ、ゲイっていう言葉一つがこんなに重い意味を持っているんだ、グレーゾーンとはこんなに違うんだと思って…。すごくそこでショックを受けた覚えがあります」

三ツ矢さんは長らく、大々的にカミングアウトをしていなかった理由の一つは、家族にあったという。

「知り合いは全員、僕がゲイだと知っていたはずです。両親や家族も、薄々感じてはいたんだと思うんですよね。母親なんて、あなたは結婚しなくてもいいわよ、って言ってましたから。感じてはいたんだと思うんですけど、面と向かってカミングアウトしたことはなかった」

だが、兄も定年退職し、環境は変わってきた。

「僕も60を超えたので、このあたりでゲイってカミングアウトして、これからはゲイのためになることをしていくのも、自分がこのように生まれた一つの意味があるんじゃないかなと思って、カミングアウトをしたんです。ひょっとしたら、身内に少し迷惑かかっちゃってるかもしれないけど、僕はそんな受け入れてくれると親戚一同を信じていますし、前向きにとらえてもらえたらいいなって思っています」

この話を聞いていた女優・東ちづるさんが「ジェンダーとかセクシュアリティって、100人いたら100通り、それで誰かに迷惑がかかるっていうことはまずありえないはずのことでしょ? 私は私なので」と話を引き継ぐと、三ツ矢さんは何度も、深く頷いていた。

最終更新:4/29(土) 20:48
BuzzFeed Japan