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サイズ、輝く経歴はないのですが。北の原石、札幌大NO8佐藤弘樹のやる気。

4/29(土) 17:53配信

ラグビーリパブリック(ラグビーマガジン)

 選手名鑑に載る体のサイズでは分からぬことや、代表歴や経歴からは見えないことはたくさんある。多くの人たちが見たり、知っていることは、この国のラグビーのほんの一部。ラグビーの現場で発見があった時、そう感じることは少なくないだろう。
 4月26日におこなわれたトップリーガー発掘プロジェクト2017。トップリーグで即戦力として活躍できるかどうかは別として、そこには磨けば光る原石と、意欲にあふれる若者が何人もいた。

日本でやるために王国で暮らした。キウイスタイルのSH、狩野太志の挑戦。

 同日の午後におこなわれた試合形式のトライアル。試合が始まってすぐに強い光を放ったのが青いジャージーの8番だった。
 佐藤弘樹(さとう・こうき)。札幌大学の4年生だ。近鉄ライナーズでプレーしていた袋井隆史監督にすすめられて、東京は町田市のキヤノンスポーツパークにやって来た。いきなりスピードある走りを爆発させ、トライを奪った。チームではデイフェンスリーダーを務めている。思いきりタックルもした。その動きをメモした各チームの採用担当者は、何人かいたはずだ。

 177センチ、94キロ。中学までは野球部。青森北高校でラグビーと出会い、高校2年時、3年時と花園に出場した。札幌大学に進学し、経済学部に学んでいる。
「TEAM LEONIS」と名乗る大学ラグビー部では、NO8を中心にバックローとして存在感を示し、攻守で前へ出る。地域では北海道大学の壁をなかなか破れないけれど、昨季は全国地区対抗大学大会に出場して1回戦で新潟大学に勝った。その試合では自分もトライを決めた。
 故郷を離れての暮らしのため、チェーン店の「かつや」でアルバイトをすることもあるが、仲間とともにラグビー・ファーストの生活を送っている。

 高いステージでプレーすることを求めて参加したトライアウト。自分と同じ熱を持って全国から集った選手たちの中でのプレーが心地よかった。
「普段プレーしているレベルより高い中に身を置けて、やりやすい。そんな感じでした」
 強みは出せた。
「ただ、試合は正月(全国地区対抗大学大会)からやっていなかった。3か月ぶりだったので、スタミナが持たなかったですね」
 それでも、先制パンチが頭に残っているリクルーターは多いはずだ。

 高校の2年先輩にあたる藤田貴大に憧れる。東海大で主将を務め、現在は東芝ブレイブルーパス所属。気合いと破壊力満点のタックルを武器とする人だ。
「戦いたいというより、一緒にプレーしたい」
 頭には、憧れの先輩も大学時代に被っていた、青北カラーのヘッドキャップがあった。