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附属廃止の動きも…国立大学の教育学部に何が?

5/1(月) 10:00配信

ベネッセ 教育情報サイト

国立の宇都宮大学の教育学部が、附属幼稚園の廃止を検討していることを明らかにしました。小・中学校など他の附属学校も含め、今後の在り方を1年かけて検討するといいます。その大きな理由は、国からの運営交付金が減少していることだとしています。いったい、何が起こっているのでしょう。どうやら同大学だけではなく、他の国立大学にも共通する課題のようです。

法人化で交付金削減、肩身狭く

国立大学には現在、教員養成を目的とする教育学部が43都道府県に44学部(うち単科大学が11学部)設置されています(教育学などの教育・研究を主とする「教育学系」の教育学部を除く)。かつては全都道府県に教員養成学部があり、その実験校として学部附属の学校を置いていたのですが、2004(平成16)年度に国立大学が法人化されたのを機に、鳥取大学が教員養成機能を島根大学に移動し、教育学部の附属学校は大学附属になりました。山形大学(地域教育文化学部)、福島大学(人文社会学群)、富山大学(人間発達科学部)は、教職課程を残しつつ、学部としては教員養成目的という看板を降ろしています。

国立大学法人になったことによって、国の直轄を離れて運営が比較的自由にできるようになった半面、国からの運営費交付金が毎年約1%ずつ削減され、その分またはそれ以上を、外部の研究費や寄付金など独自に賄う必要に迫られました。

そこで困るのが、学生の教育を主とする学部、とりわけ教員養成学部です。理工系などに比べて、多額の科学研究費や委託研究費を国や企業など外部から獲得することは困難です。授業料を一定の範囲内で値上げすることも認められていますが、学生の負担も考え、どこもしり込みしているのが現状です。

単科の教育大学はもちろん、総合大学の中での教育学部も安泰ではありません。大学全体が財源確保に悩んでいるのに、附属学校も含めて教員数が多くて人件費が掛かり、しかも「稼げない」教育学部は、他学部から白い目で見られ、肩身が狭いと関係者は口をそろえます。

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