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中国でApplePayを悪用した約1.6億円の詐欺事件が発生

5/1(月) 14:22配信

THE ZERO/ONE

ApplePayが中国でサービスインをして1年余りが過ぎた今年4月、1億6000万円規模の詐欺事件が発覚し、湖北省英山公安が、その詐欺集団20数人を逮捕したと、央視網(中央電視台ニュースサイト)が報じた。央視網によると、中国でのApplePayを悪用した詐欺事件としては初めてのものになるという。

中国で苦戦するApplePay

ApplePayは中国では大苦戦をしている。中国のモバイルペイメント市場シェアは、市場調査会社「易観国際」の調査によると、昨年第4四半期で、アリペイ(アリババ)51.1%、財付通(WeChatペイ、QQ銭包など。テンセント)37%となっており、ApplePayはその他の1.88%の中に含まれてしまい、個別のシェアが記載されていないレベル。昨年2月、サービスイン直後は開始12時間で3800万枚の銀行カードが登録されたなど景気がよかったが、それきりになってしまった。

理由はいくつもある。中国ではすでにアリペイ、WeChatペイが普及をしていて、消費者は新たな決済手段を必要としていないこと。アリペイなどはQRコードを読み取り支払いをするが、ApplePayのNFCによるタッチ方式が格段に便利だとは感じられないこと。一方で、店舗ではNFCリーダーが必要となり、その投資が障壁になっていること。

さらに、中国のApplePayはクレジットカードではなく、デビットカードのみに対応している(香港ApplePayはVISAなどに対応している)。中国ではクレジットカード利用者が少ないことを見越して、デビットカードを中心に対応したのだろうが、代表格である銀聯カードですら、アリペイなどに押されて、モバイルペイメント市場の0.83%のシェアしか握れていない。

さらに、iPhoneそのものの売れ行きが頭打ちだ。未だに、中国市場でもiPhoneは高級スマートフォンと位置付けられているが、サムスンやシャオミー、ファーウェイなどが同性能でも価格は圧倒的に安い機種を投入しており、iPhoneは今や一部のアップルファンだけが買うものになりつつある。
あらゆる状況が、ApplePayにとって不利になっている。

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最終更新:5/1(月) 14:22
THE ZERO/ONE