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【バレー】NECレッドロケッツ 山田晃豊監督「世界クラブ選手権で、NECのバレーって面白いなと思ってもらえたら」

5/1(月) 16:46配信

バレーボールマガジン

より成熟したチームになっての優勝

 V・プレミアリーグ2016/17で過去最多の6回目の優勝を果たしたNECレッドロケッツ。監督としては2回目の優勝となった山田晃豊監督にリーグのことや、5月9日から開催される世界クラブ選手権に向けての抱負などについて、お話を伺った。

――Vプレミアリーグ優勝おめでとうございます。
山田:ありがとうございます。

――監督になって2回目の優勝ですが、コーチ時代を含めると6回の優勝のうち、何回くらい関わっていらっしゃるんでしたでしょうか?
山田:コーチ時代は3回ですから、全部で5回ですね。

――今回のリーグ優勝に関して、今までと違う感慨みたいなものはありましたか?
山田:やはり、今年の優勝は前回の優勝とは違いました。前回は一戦一戦チャレンジャーとして、無我夢中でやってきて、結果が後からついてきたという感じでしたが、今回の優勝は優勝するために、どういうことが必要かを考え、それをみんなで共有して戦ったというところで、より成熟したチームとして勝つことができたという印象でした。

――リーグ開幕前にアジアクラブ選手権での優勝もありましたし、前回の優勝から2年ということで、比較的時間が経っていなかったことも、目標がより明確になる要因だったのでしょうか?
山田:昨シーズン、4位という成績でリーグを終えましたが、その後、技術的な向上、それから、メンタル面もそうですし、チームとしてのまとまり、「チーム力」と呼んでいますが、すべてにおいて再度見直して取り組み、それぞれ前回の優勝時よりも強いという自信を持って戦って、優勝できたという感じです。

――前回の優勝時とは選手も何人か入れ替わり、内定選手だった古賀(紗理那)選手が中心選手として成長したりといった変化もあったと思いますが…。
山田:そうですね。そういう変化、成長はありました。主力は同じメンバーもいますが、スタートのメンバーだけでなく、途中から出てくる選手の力で勝った試合も多くありますし、スタートメンバー、リザーブメンバー、そして、試合に出られなくてもサポートしてくれるメンバー、それぞれがチームの勝ちに貢献できる力をつけたシーズンだったと思います。

――前回もスタメンだけでなく、全員で勝ち取った優勝だということをおっしゃっていたと思うのですが、そういうチームカラーは変わらずにということですよね?
山田:そこはより強く、今回のリーグでは打ち出せたのかな?と思います。ミドルでいえば、上野(香織)が苦しいところを助けてくれましたし、あと、家高(七央子)もそうなんですけど。この2人は、今シーズンの成長が大きかったと思います。一方、軸になる選手は、よりチームを引っ張ってくれたというか、キャプテンの岩崎(紗也加)ももちろんですけど、近江(あかり)、山口(かなめ)など、ベテランの選手たちがチームを引っ張ってくれました。そして、古賀もチームの中心選手としての大きな責任を背負って戦い抜けたシーズンで、大きく成長できました。そして、リベロの鳥越(未玖)も成長しました。2年前は岩崎がリベロで鳥越がピンチレシーバーだったのですが、今回はスタートリベロをずっと張り続けていたので、いい意味でのチーム内の競争が活性化されたというのはあると思います。他のポジションもそうですが、新しい戦力が育ったことにより、チーム内でのライバル関係というか、競争意識がまたさらにチーム力につながってくる部分というのがあると思います。

――ライバル関係の選手同士は、コートを離れるといい関係なのでしょうか?
山田:そうですね。コート上ではライバルではありますが、仲間として協力して、チームを一緒に作っていくという、そういういい関係でした。お互い切磋琢磨し合いながら、協力してやっていこうという選手が集まっていると思います。先輩後輩関係なく、外国人もいますが、国籍も関係なく、スタート、リザーブ、ベンチ、外でサポートと、それぞれ役割がありますが、そういった枠を超えて、一人ひとりがチームを作るというところが当たり前になってきている。そういうふうに選手たちがやってくれていましたね。

――ニコロバ選手も今回初めての契約だったかと思いますが、チームによく馴染んでいた印象でした。そして、柳田(光綺)選手も出場した時には力を発揮していましたね。
山田:一人ひとりがチームが強くなるために、協力し合うことができました。「全員がレギュラー」と言ってるんですけど、試合によってメンバーが変わることもありますし…。対戦相手によって選手を変えたり、その日に調子のいい選手を起用したり…。そういう意味で、誰が入ってもチーム力を落とすことなく、入る選手のよさを出してくれたと思います。

――リーグを最初から振り返ると、苦しい時期もあったのではないでしょうか?
山田:はい、開幕戦も落としましたしね。

――全体的に混戦したリーグだったと思うのですが、山田監督から見て、今季はなぜそうなったのだと思いますか?
山田:力の差が拮抗していたと思います。技術的なところは特に。その中で我々は連敗しなかった。そこが大きかったと思いますね。敗戦を引きずることなく、切り替えることができたのがよかったことです。練習の中で目指すバレーボールを共有し、コミュニケーションと信頼関係をしっかり持って、自分の持ち味をチームに反映させているという手ごたえがあった。「正しい努力」とチーム内では呼んでいるのですが、それができていたのではないかと。正しい努力をしていれば結果はついてくる。だから仮に敗戦したとしても、正しい努力を続けていけば、必ず巻き返せるというのをみんな信じていたと思います。

――戦術的には、今年から始めたことはありましたか?
山田:それぞれの技術でマイナーチェンジはしているのですが、いちばん大きなところでいうと、オフェンス力の向上というのが長年のテーマで、今年はバックアタックですね。バックアタックのテンポを速くして、より前後どこからでも攻撃がしかけられるような形というのをやりましたね。バランスよく、オフェンスができたと思います。ランキングでは、うちはトップに出てこないですけど、セッターの山口が競った場面でうまく攻撃パターンを作り出してくれて、みんなの力の相乗効果でオフェンスを組むということができたと思います。あと、サーブですね。助走を長く取り、高い打点からスピードのあるボールを打つサーブにチャレンジしていて、それが機能しました。

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