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「悟空が東京五輪マスコット?」中国人が信じた理由 「西遊記はウチのだ」「いや、あれはカカロットだ」

withnews 5/6(土) 7:00配信

 今年2月ごろ、中国のネット民の間であるニュースが騒ぎになりました。「2020年の東京オリンピック・パラリンピックの大会マスコットにアニメ『ドラゴンボール』の孫悟空が就任する!」というものです。そういう事実はないんですが、「西遊記の孫悟空を取られた!」「いやあれは、カカロットだ!」と議論は大いに盛り上がりました。この騒動、なぜこんなに広まったのか。背景には、日本アニメへの中国人の並々ならなぬ感情がありました。

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悟空はマスコットにはなりません

 最初にはっきりとお伝えしておきます。悟空が東京五輪マスコットになる可能性はありません。

 五輪組織委員会は2017年4月現在、マスコットの選考方法を検討しています。

 組織委員会に確認すると、すでに存在するアニメキャラクターなどがマスコットに選ばれることは商標登録などの問題から「まずあり得ない」ということでした。

 「マスコットはプロアマ問わず広く公募する予定ですが、全く新しいニューキャラクターを選ぶことが原則です」(広報担当)

 ところが、中国では少なくない数の新聞やネットニュースが、「孫悟空のマスコット決定」を報道。中国を代表するメディアの国営通信社、新華社の電子版でも騒ぎが記事化されるに至りました。

 では、最近ネット社会を揺るがす「フェイクニュース」のたぐいだったのかと言うと、そうとも言い切れないようです。

噂のでどころはパリ

 きっかけは、実はヨーロッパでした。1月下旬、ロンドンやニューヨークなどに拠点があるポップカルチャー専門サイト「konbini」に「孫悟空が2020年東京オリンピックの大使に決まった」というニュースが流れました。

 この報道はパリ発だったようで「ジョークではない!」と驚きを伝えています。日本アニメのファンも多いパリだからこそ取り上げられたのでしょう。

 記事には、オリンピックシンボル(五輪の輪)を元気玉のように頭上に掲げる孫悟空のほか、組織委員会のホームページ上にある写真が使われていました。昨年7月に売り始めた公式ライセンス商品の帽子やTシャツでした。

 ただ、このページには悟空だけでなく、「鉄腕アトム」や「クレヨンしんちゃん」のキャラクターも並んでいます。

 組織委員会によると、この人気ヒーローたちは、あくまで東京五輪を盛り上げるためにライセンス商品に登場しただけ。マスコット起用とは完全に別物だということでした。

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最終更新:5/6(土) 9:18

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