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クラウドソーシングは搾取か救世主か DeNA問題を吉田浩一郎CW社長が語るー働き方シフト [脱雇用編]

5/2(火) 7:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

インターネット上で不特定多数の人に仕事を依頼できる仕組み「クラウドソーシング」の日本登場から10年弱。副業、兼業、フリーランスと、企業に属さずに個人が仕事を得る場としても広く知られるようになってきた。

しかし、昨年のディー・エヌ・エー(DeNA)の大炎上は、そのあり方に一石を投じた。DeNAが乱発した荒唐無稽な内容や著作権違反の疑いのある記事の量産には、クラウドソーシングで集められたライターが駆り出されていたからだ。多様な働き方の扉を開くとともに、思わぬ落とし穴も垣間見せたクラウドソーシングサービスのこれからについて、国内大手のクラウドワークス(CW)吉田浩一郎社長に聞いた。

企業論理優先がもたらしたDeNAショック

-- 大炎上した健康・医療情報サイト「WELQ(ウエルク)」をはじめとするDeNAのキュレーションメディア問題をどうみたか

まず、プラットフォーム上での著作権法違反については利用規約で禁止している。しかし、企業と仕事を請け負う個人の間で起きた違反やトラブルについては、個別の契約上での出来事であり、関与する立場にない。よってDeNAによる一連の問題について、法的な責任はないと考えている。とはいえ、プラットフォーム運営会社として社会的責任は受け止めている。

DeNA問題以降(他社のキュレーションメディアも含め)取引される案件に変化が起きた。1文字1円以下といった極端に低価格な記事執筆の仕事は、急速に減っている。逆に、専門家や資格保持者に裏付けのある記事を書いてもらったり、監修をしてもらったりする仕事は急速に増えており、それらは報酬も相対的に高い。

DeNA問題以降、たしかに記事作成の仕事は、件数ベースでは減っている。ただ、収益的な影響はそれほど大きくはない。プラットフォームも、そこで取引される案件の質や内容も、是正の方向になっていると感じる。

とはいえ、クラウドソーシングでの取引の健全化には中長期的な対策と短期的な対策が必要だ。

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