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第2次世界大戦で共に戦った元中国兵2人、病院で20年ぶりに再会

5/2(火) 15:37配信

The Telegraph

【記者:Neil Connor】
 病院の集中治療室で偶然再会した、年老いて痩せ細った元中国兵の2人はお互いに顔を合わせ、最後のミッションの成功を誓った──一緒に退院しよう、と。

 かつて第2次世界大戦(World War II)を共に戦い、今は病床に伏している2人の戦友の物語が、中国で人々の心を揺れ動かしている。ソーシャルメディアでは、国有メディアで喧伝された中国初の国産空母の進水式よりも、2人の話の方に多くのコメントがついた。

 連絡を取り合わなくなってから約20年、チュアンさん(88)とリンさん(90)は、中国・深セン(Shenzhen)にある病院の同じ集中治療室で同じ肺感染症の治療を受けていたときに偶然再会した。

 2人は1944~45年、中国南部・広東(Guangdong)省と香港(Hong Kong)で、旧日本軍に対するゲリラ戦を同じ部隊で戦った。

 チュアンさんが深センの病院に入院したのは4月15日。その5日後、自分の軍歴について医師らに話したことがきっかけとなり、感動の再会へとつながった。「看護師らとの雑談の中で、チュアンさんは自分の隣にいる患者がかつての戦友だと気付いた」と、中国共産党機関紙・人民日報(People's Daily)は報じた。

 他の報道では、最初離れていた2人のベッドを並べると、ゆっくりと病状が回復する兆しがみえてきたことが伝えられた。病院スタッフによると、2人は入院した当時、病気と闘う姿勢がほとんどなかったが、再会後は生きる意欲を見せ始めたという。

 集中治療室で働くリン・リさんは国営中国中央テレビ(CCTV)に、「2人は顔を合わせると目を輝かせ、手を固く握り合った。再会できたことが信じられないといった様子だった」と語った。

 チュアンさんは戦闘中に銃弾を受けて片目の視力を失った。リンさんとは終戦後も会っていたが、約20年前に連絡が途絶えてしまったのだという。近年は、2人とも体が弱っていた。

 呼吸装置と点滴につながれた2人は今、互いの手をしっかりと握り、生き永らえるための最後の戦いに挑んでいる。

 チュアンさんは、「友よ、踏ん張るんだ」「俺たちは一緒に退院するぞ!」とリンさんに語りかけた。【翻訳編集】AFPBB News

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最終更新:5/2(火) 15:37
The Telegraph