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エコノミークラスとファーストクラス、機内食格差はなぜ起きた?

5/2(火) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

機内食には、しばしばうんざりさせられる。何百ドルも(何千ドル)もかけて飛行機に乗って、乗客に提供されるのは、お粗末なトレーにゴムのように固いチキン、粉末で作ったマッシュポテトにドレッシングをかけたこじんまりとしたサラダだ。

アメリカの航空会社の間では、少なくともファーストクラスとビジネスクラスの乗客の機内食を改善する動きが出ている。

先日、ロサンゼルスーオーストラリア・シドニー間を15時間で結ぶ直行便を就航させたアメリカン航空は、機内食の新メニューを発表した。

ファーストクラスの乗客には、2010年物のペンフォールズ・グランジ・シラーズワイン(通常1本850ドル程度)と赤ワインソースのかかったローストサーロインステーキを楽しむことができる。

その一方で、エコノミークラスの乗客に提供されるのはピーナッツのみだ(5月1日以降、西海岸ー東海岸往復路線では、無料のアルコール類、もしくはラップサンドイッチやポテトチップスが出るようになるが)。

料理歴史家で、『Food in the Air and Space: The Surprising History of Food and Drink in the Skies(機内と宇宙の食事:空での食べ物と飲料に関する驚くべき歴史)』の著者でもあるリチャード・フォス(Richard Foss)氏は、10年以上にわたって機内食を研究してきた。フォス氏とともに機内食の歴史を振り返ってみよう。

飛行機が交通手段として一般的になってきた1930年代は、ファーストクラスとエコノミークラスの区別はなかった。

アメリカの航空各社は乗客の飛行中の揺れに対する不快感を和らげるため、無料のサンドイッチや簡単な食事を提供した。

第二次世界大戦後、航空技術が向上し機体が大型化。飛行中も快適に過ごせるようになり、機内食の選択肢が増えたとフォス氏。

機体が小さく、座席のクラス分けがなかったため、贅沢なメニューが度々提供された。

1950年代に入ると、より良い機内食を提供することで高額な運賃設定が可能になると考えた航空各社は、キャビンをファーストクラスとエコノミークラスに分けた。フォス氏によると、2つのキッチンで別々に食事を作る必要が生じ、客室乗務員の負担は大きかった。

1950年代初め、航空各社は機内食を生から冷凍へ移行させた。これにより、廃棄食材を減らし、大型の機内でも客室乗務員が短時間で食事を提供することが可能となった。1958年の宣伝広告によると、パンアメリカン航空は白いテーブルクロスに「5分間で調理した」オードブルトレイをレイアウトした。

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