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【ソフトバンク】甲斐、育成出身初満塁弾!プロ1号逆転V弾

スポーツ報知 5/3(水) 5:04配信

◆ソフトバンク14―4西武(2日・ヤフオクドーム)

 身をかがめ、短くバットを持った。「死球でも塁に出られればいい」とホームベース寄りのギリギリに立つ甲斐が、驚きの一発を見舞った。2点を追う2回2死満塁。2ボール2ストライクから、キャンデラリオの高め直球を逃さなかった。

 きれいな軸回転で左翼テラス席へ届けた。試合後に戻ってきた記念球に「一番迷惑をかけてきた母ちゃんに渡したい」と喜びをかみしめた。プロ初本塁打が満塁アーチ。育成出身では初の快挙だ。「マシンですら打てなかった」と悩んだのは過去の話。「みんなビックリしたと思うよ」と工藤監督の目をさらに丸くさせ、3位浮上の立役者になった。

 10年の育成ドラフト。球団の最下位となる6位指名でプロの世界に滑り込んだ。同年1位は、将来の正捕手として見込まれた斐紹(あやつぐ)。立場は天と地のような差があった。13年11月に支配下登録を勝ち取り、一歩ずつ階段を上がった。

 登録名を「拓也」から変更した今季は開幕1軍入り。特に同学年で、ともに育成出身の千賀と呼吸を合わせている。4月11日の日本ハム戦(札幌D)で8回無失点。初勝利を挙げた右腕は「拓也と勝ててよかった」と真っ先に女房役の名前を挙げた。贈られたウィニングボールは宝物。さらなる成長の糧にもなった。

 伸びしろ十分の24歳。同30日のオリックス戦(京セラD)は途中出場し、抑えのサファテと初めてバッテリーを組んだ。助っ人から「enjoy」と肩をもまれても、ブルペンからド緊張。「楽しめませんよ…」と大粒の汗を流しながら、しっかり試合を締めた。

 中前打で出塁した3回にはプロ初盗塁を記録。初のお立ち台も経験できた。打ってよし、かぶってよし、走ってもよし。「努力は報われる」を地でいく男が、本物の司令塔を名乗る日は近そうだ。(長田 亨)

 ◆甲斐 拓也(かい・たくや)1992年11月5日、大分県生まれ。24歳。楊志館高時代に内野手から捕手に転向し、10年の育成ドラフト6位でソフトバンク入団。13年11月に支配下選手登録され、14年6月7日の広島戦(マツダ)でプロ初出場。170センチ、75キロ。右投右打。年俸900万円。独身。

最終更新:5/14(日) 1:07

スポーツ報知

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