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「TV番組をテレビ本体で観たい」視聴者が急減、パソコン派は4割超え

5/3(水) 6:10配信

ZUU online

「パソコンやタブレットなどではなく、テレビ本体をとおしてTV番組を視聴したい」と回答した視聴者は2割程度しかいないーー。

これは世界26カ国・地域、2万6000人を対象にアクセンチュアが2014年から毎年実施しているサーベイ から判明したもの。実際には23%にまで落ちこんでおり、2014年と比較すると42ポイントの急落となっている。

代わってパソコンなどによる番組視聴を好む傾向が、わずか1年で42%(10ポイント増)と約半数に達している。

■「テレビの前でビール片手にスポーツ観戦」はもう古い?

最新版は2016年10月から11月にかけて、日本を含むアジア、欧米の14歳から55歳を対象に行われた。

パソコン同様、スマホでの視聴を好む視聴者も13%(10ポイント増)に急増していることから、TV本体を好む視聴者も根強い反面、視聴の仕方に大きな変化が現れていることがわかる。

特にスポーツ中継に関してはTV視聴派が前年の半分の割合(19%)に減っており、TVの前にどっしりと腰をすえてビールを片手にーーなどという伝統的なTV観戦スタイルが、デジタル・デバイスの進化とともに風化しつつある。

また短編動画などは、41%が「パソコンよりもスマホで視聴したい」と答えている。コンテンツによって視聴デバイスを選択するという新しい風潮が生まれつつあるようだ。

■Y世代にはNetflixなどのストリーミングが人気

GfKが2万5000人の米消費者を対象にしたサーベイ からも、「ケーブルや衛星放送に加入していない視聴者は、TV番組をオンラインでストリーミング再生する傾向が強い」ことがわかっている。

これまで一度も加入した経験のない「未加入視聴者」の平均年齢は34歳。途中で解約したという「解約視聴者」の平均年齢は43歳と、いずれもY世代にあたる。これらの層に人気のストリーミング大手はNetflix、Hulu 、Amazonだが、無料で視聴可能なYoutubeが最もひんぱんに利用されている。

興味深いのは、未加入視聴者の60%、解約視聴者の50%が「現在のTV番組へのアクセス状況に大変満足している」と回答している一方で、未加入視聴者の22%、解約視聴者の27%が「今後半年以内に(昔ながらの方法で)TVを視聴する」ことを予定している。完全にTVからストリーミングに移行したというわけではなさそうだ。

■TV本体の売上は3年で360億ドル減

このあたりは「ネットバンキングは便利だが、支店がなくなるのは不安」「ネットショッピングは便利だが、路面店がなくなるのは不便」といった、急激なデジタル化に対する消費者の心理的不安との共通点が考えられる。

ストリーミング派に人気の番組はNetflixの「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」「ストレンジャー・シングス」「フラーハウス」などだ。

TV本体の売上は2012年から3年連続で横並びが見られた後、年々低下。2014年には1410億だったが、2017年には1050億ドルにまで落ちこむと予想されている(statista.comデータ )。

GfKは今後X世代に主権が移行することで、「TV離れ」がさらに加速すると予想している。デジタル・デバイスへと移行した層をTV本体に呼び戻すには、既存のTVの常識をくつがえす斬新なアプローチや戦略が必須となるだろう(アレン琴子、英国在住フリーランスライター)

最終更新:5/3(水) 6:10
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