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ちょいワルGG(ジジ)岸田一郎氏が仕掛けるバブルビジネス「シニア富裕層への指南」

オリコン 5/5(金) 8:10配信

『LEON』の“ちょいワルオヤジ”としてもおなじみ。かつて雑誌というメディアを通してバブルの仕掛け人のひとりとなり、自身もその時代を謳歌していた岸田一郎氏がいま、シニア層となったリアルバブル世代に向けて新雑誌を創刊する。そのビジネスの狙いと勝算とは?“バブルという時代”についても聞いた。

【画像】岸田イズム全開の新雑誌キャッチ「素敵にジジってますか?」表紙

◆消費欲が旺盛なバブル世代にワクワクを提供していく

――より豊かなライフスタイルを提案する新雑誌『GG』(ジジ)を創刊されますが、ターゲットは50~60代の富裕層向けだとお聞きしました。
【岸田一郎氏】 そうですね。「ゴールデン・ジェネレーションズ(GG)」と呼んでいますが、子どものころに高度経済成長期を経験し、それからバブル経済、ITバブルなど“いいとこどり”で生きてきた世代を対象にしています。

――そこにターゲットを絞った理由は?
【岸田一郎氏】 この世代は新しいものを受け入れる下地があるというか、雑誌から情報を得て自分たちのライフスタイルを作っていくことに慣れている層なんです。しかも、バブル期の経験があるため、消費欲が旺盛。そこに向けてワクワクを提供していくことが狙いです。

――“雑誌”での勝算はありますか?
【岸田一郎氏】 ある程度の確信があるんです。僕が初めて創刊編集長を務めたのが『Begin』ですが、ちょうどバブル経済まっさかりで、20代向けにモノの側面からのおしゃれやライフスタイルを提案しました。そこから『LEON』も含めていろいろな雑誌を作ってきましたが、読者はずっと一緒。彼らは年齢を重ねていま50~60代になっている。市場にはその世代向けの健康雑誌や盆栽雑誌みたいなものはありますが、おしゃれで活力的な生き方を指南する教科書がないんです。

◆かつては狂った時代だった。成熟している今の若い世代

――一般的に50~60代というと、子どもや孫への出費やリタイア後の人生に向けての貯蓄を考える人が多いのではないでしょうか?
【岸田一郎氏】 もちろんそういう考えもありますが、あくまでもターゲットは“シニアの富裕層”なんです。この世代の人口構成は全体の3割ぐらい。そのなかで富裕層がどれくらいいるかということです。『LEON』の部数が9万部ぐらいだったので、10万人ほどがおしゃれやライフスタイルへの消費欲が旺盛な富裕層のターゲットになる。『GG』は3万部ぐらいからのスタートを考えています。

――バブルといえば、いまの若い世代がバブルを楽しむような事象がここ最近、見受けられます。
【岸田一郎氏】 仕掛けている人たちがいるのかもしれませんが、いまとバブル期では経済状況がまったく違うので、あの頃と同じようにはいきませんよね。お金に糸目をつけずに遊んで、それが当たり前。ある意味で狂った時代だったと思いますよ。ただ、いまの若い人たちにとっては、そうした時代を現実離れしているという見方をする一方で、楽しそうに見えたり、憧れたりすることもあるのでしょう。バブルを楽しんだ世代が、カッコいい先輩になっている部分もありますよね(笑)。

――いまの時代の若い世代はかわいそう?
【岸田一郎氏】 でも、いまが正しい姿なんでしょうね。ある意味で民族的に成熟し、賢くなったのがいまの時代なんだと思います。朝8時からパリのフォーブル・サントノレのエルメスの店に並んで、いまの銀座の中国人と同じで「ネクタイ、スカーフとかなんでもいいからちょうだい」みたいな日本人が当時はたくさんいたんですけど、やっぱり異常でしょ。物質欲よりいまはもっと精神性が大切にされる時代。その意味で成長しているんだと思います。
(文:磯部正和)
(コンフィデンス5月8日号掲載)

最終更新:5/5(金) 8:10

オリコン