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飼料生産本格化へ 川俣・山木屋地区の農地活用

5/3(水) 12:10配信

福島民報

 東京電力福島第一原発事故に伴う避難指示が3月末に解除された福島県川俣町山木屋地区で平成29年度、高齢化や転居で管理が難しくなった農地を活用した飼料用の牧草とデントコーンの生産が本格化する。地元の農家6人が取り組み、被災地の畜産業再興を目指す。
 菅野泰彦さん(39)、遠藤政信さん(50)、菅野正一さん(50)、菅野秀雄さん(50)、大内忠さん(44)、鴫原宏幸さん(39)が3月に発足させた農事組合法人ヒュッテファームが栽培する。
 除染した山木屋地区の農地約703ヘクタールのうち、地権者から管理を委託された約270ヘクタールの中で少しずつ栽培面積を広げる。29年度は前年度、種をまいた牧草と今月中に栽培を始めるデントコーンのモニタリング調査を行う。安全性を確認した上で、30年度から県酪農業協同組合などに出荷する。
 原発事故前、山木屋地区には約30軒の畜産農家があり、現在は2軒が出荷再開の準備を進めている。ヒュッテファームは高品質の飼料を近場で安く購入できる態勢を整える。

■「実績残したい」 菅野代表理事

 農事組合法人ヒュッテファームの代表理事を務める菅野泰彦さんは「県内の酪農家にとっても大きな事業」と意欲をにじませる。
 外国産飼料が近年高騰し、国内で仕入れる場合は輸送代がかさむため、山木屋産飼料には引き合いが出るとみている。地元産の堆肥で飼料を育て、農家に還元する循環型の地域農業を思い描く。
 除染後の農地は栄養が完全に回復したとはいえず、牧草が順調に育つかは分からない。それでも「畜産農家が納得する牧草を育て、販売の実績を残したい」と決意を示す。

福島民報社

最終更新:5/3(水) 12:29
福島民報