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【スーパーGT】苦戦のGT-R、”逆襲”を誓う。熱いファンの応援が後押し。「絶対に諦めない!」と田中総監督語る

5/3(水) 8:57配信

motorsport.com 日本版

 レギュレーションが改定され苦しんでいるGT-R勢だが、日産スーパーGTチーム総監督の田中利和氏は、日産応援団の熱いサポートに後押しされ、絶対に諦めず戦っていくことを誓った。

【写真】ファンに対する感謝を語った日産スーパーGTチーム総監督の田中利和氏

 これまでの3年間安定した速さを発揮してきたGT-R勢は、スーパーGT開幕戦岡山の予選で一台もトップ10に入れず、予選Q1で全車が敗退。決勝では、ホンダのNSX-GT勢に相次いでトラブルが発生したため、#23 MOTUL AUTECH GT-Rが7位でフィニッシュしたが、トップ6はレクサス勢が独占した。

 フィニッシュ時、トップの#37 KeePer TOM'S LC500と#23 MOTUL AUTECH GT-Rの差は20秒。レース終盤でセーフティカーが出動し残り20周のところでレース再開となったため、1周につき1秒ずつトップから離されていった計算になる。

 田中総監督は、開幕戦岡山の結果について次のように振り返った。

「競争力が不足しているというのは事実ですし、岡山の結果は重く受け止めています。そうは言いながらも、前には進まなくちゃいけない」

 実は、GT-R勢にも開幕戦でトラブルが発生しており、パフォーマンスが制限されていたという。

「岡山ではいくつかの不具合を抱えていて、チームとドライバーが”使い方”を制限した状態で臨まざるを得なかったところがあって。今回は不具合対策をきちんとして、当初我々が予定していたクルマに近い状態で挑むことができます」

「そういうプラスの要素もありますが、楽観視は全くしていなくて。今年特にレクサスさんの仕上がりが非常に良いし、ホンダさんも確実にポテンシャルを上げてきているので、競争する相手の次元が非常に高いところにあるということ、倒さなくちゃいけない相手が増えたということで、我々はちょっと出遅れたところにいるのは事実です」

”GT-R”で戦うという意味

 ツーリングカーとしては”異常”と言っても良いほどの速さをリセットするため、レギュレーションが改定され、ダウンフォースが削減された今年のスーパーGT。モータースポーツの常ではあるが、レギュレーションの変化は、勢力図の変化と直結している。

 スーパーGTでは今年から、使用出来る空力パッケージが1種類に限られている。既に空力の開発は凍結されており、その他の部分も4月末で凍結がなされた。エンジンもシーズンに2基までとなっており、戦闘力が大幅にアップするという状況はすぐには起きないだろう。

「スーパーGTというのは、勝つとハンディキャップ(のウエイト)を載せられるということもあって、なかなか一台のクルマが勝ち逃げするということがしにくいレースですよね」と田中総監督は語った。

「昨年はチャンピオンを逃したとはいえ、過去3年間は非常に良いシーズンを送ってきました」

「当然、トヨタさんやホンダさん、そして我々といったメーカーが威信をかけてやっているカテゴリーだからこそ参戦する価値があるし、メーカー間の競争があるからこそ、挑戦のしがいがあるということなので、そんなに甘くないですよね。正直出来過ぎの3年間だったと言ってもいいくらいです」

「F1でもまさに同じようなことが起きています。勝っていたところはなるべく変化しないほうがいいし、逆に勝てなかったところにはチャンスになります」

 そう語った田中総監督は”GT-R”という、日産にとって大きな意味を持つ名前を背負って戦う意味についてコメントした。

「その意味では、GTAが考えたモノにうまくハマっちゃった感があるんですが、我々日産は”GT-R”でレースをしています」

「ニスモのスタッフもそうですし、サテライトチームの皆さんも『GT-Rでレースをする』ということがどういうことか、というのはよくわかっています。今は正直厳しいところにいますけれども、必ず追いついて1戦でも早く戦いに戻れるように、開発部隊も開発できるところの、重箱の隅をつつくような作業を日々続けてくれています」

「チームサイドとしては、今あるハードウェアで最良の結果を出すのが仕事です。その中でいえばタイヤだけが唯一自由で、どれを選択してどういう作戦で500km戦うかを決めてしまえば、あとはドライバーとチームです。戦略やピットワークを含めて、そういうところで強みを発揮して、終わってみれば『日産いったね』と言われるようなレースをできればと思っています」

「日産陣営は3つのタイヤメーカーがあるので、そういう意味ではトヨタさんやホンダさんとは違う戦略を採っています。それが良い方向に出ることもあるし、悪い方向に出ることもありますが、4チームそれぞれが持っている特色を活かして良いレースができれば、結果もついてくるんじゃないのかなと思います」

「陣営内でどこが上にくるかわからないし、私の立場で言ったら、どこが来てもいいと思っています。陣営の中でも切磋琢磨しながらやっていますし、私は4チームと平等に接しています。本質的には他メーカーを何台食えるか、ということだと思います」

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