ここから本文です

『ドクター・ストレンジ』美術監督が語る、革新的映像への飽くなき挑戦

5/3(水) 10:00配信

ぴあ映画生活

ベネディクト・カンバーバッチ主演最新作『ドクター・ストレンジ』のMovieNEX及び、プレミアBOXが6月2日(金)に発売される。本日5月3日には、MovieNEXの発売に先駆け、先行デジタル配信が開始された。先行配信を記念し、本作のプロダクション・デザインを担当したチャールズ・ウッドにインタビュー。「神秘的な雰囲気と、幻覚を見るようなサイケデリックな表現」に挑んだというウッドが、試行錯誤を繰り返した創作の舞台裏を語った。

その他の画像

本作は、突然の事故で天才外科医としての人生を奪われたドクター・ストレンジが、修行で身につけた魔術の力を利用し、“闇の魔術”から世界を救うために戦うアクション・ファンタジー。「時間と空間の概念を超えた世界」を表現するビジュアルや、最新鋭のVFX映像を使用した映像美が公開時は話題になった。

これまでにも『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』や、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』といったマーベル作品を手掛けてきた美術監督のウッド。マーベル作品の製作について「マーベル作品で一番重要なのは、過去の作品で経験したことをしっかりと自分で認識すること。それを踏まえながらも、次回作では同じ繰り返しに陥らないよう心掛けることが大切。安全策ばかり取っていたのでは革新的な映像は生まれない」と語る。

サイケデリックなビジュアルを表現するのに苦労したと語るウッドは、「暗中模索の日々だった」と振り返り、「本作には神秘的な雰囲気や、まるで幻覚を見ているようなサイケデリックな表現が、現実世界と交錯する場面が数多くちりばめられている。正直、今まで巡り合ったことのない世界観に戸惑ったよ」と本音を吐露した。

また、本作で挑戦したポイントについては「今作での最大の挑戦は、マントを着た男だね」と語る。「彼は宙を飛んで別の環境に移っていく。映像を観た観客にそう信じ込ませるんだ。それを映像で具体的に表現しなければならない。セットでも何でも、目に映る映像が少し奇妙な印象を与えると、かえって刺激的で新鮮だけど、同時に、それが存在し得るもののように見せなければならない。絶妙なバランスが必要なんだ。キャラクターの外見、衣装、そして性格や資質をもしっかりと把握しなければならない。どんな環境にも負けない存在感を与えるためにね。それに成功しなければ、観客はすぐに映画に飽きてしまうだろう」

一番お気に入りのシーンを問われたウッドは、ネパールのカトマンズを模した巨大なセットが印象に残っていると回答。その撮影プロセスについて「準備段階で実際にカトマンズを訪れ、カトマンズの美しい街並みの独特な建築スタイルを調査・研究し、イギリスに記録を持ち帰った。というのも、カトマンズの蒸し暑い環境での撮影は難しいんだ。特に、主演のベネディクトが、11月に街角を曲がった途端に、寒い雨降りのロンドンに環境が変わって、そこからまた別の街へと続くドアに向かう、という一連の道のりを切れ目なく繋げることも難しかった。非常に難しいシーンがうまくできて本当に嬉しいよ。僕ではなくて、クルーやカメラマン、撮影監督のベン・デイヴィスのおかげだ」と説明した。

ウッドはマーベル作品の制作プロセスを「マーベル作品の製作過程は、もしかするととても独特なものなのかもしれないが、非常に没入型の作業なんだ」と評する。さらに「多くのコンセプトを次々と産み出し続けなければならない。だが、この独特なアートを創造するのと同時に、数週間に一度のペースでミーティングも行われ、関係者にコンセプトやそれまでの成果などをプレゼンする」と制作模様を紹介。さらに「画の誕生から既に100年経った今、常に何か新しいものを作ろうと誰もが努力を重ねている。そんな中でオリジナリティ溢れる作品を作ろうとしたら、よっぽど頑張らなければならない。少なくとも僕は大きな努力をしなければならない」と、オリジナリティを生み出すための心構えを語った。

『ドクター・ストレンジ』
デジタル配信中
6月2日(金)発売
MovieNEX:4000円+税
MovieNEXプレミアムBOX(数量限定商品):9000円+税

最終更新:5/3(水) 10:00
ぴあ映画生活