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《ブラジル》「ジャパン・ハウス」世界第一号がついにオープン=テメル大統領、麻生副総理も出席=日伯両政府要人が一堂に

5/3(水) 5:41配信

ニッケイ新聞

 日本政府の文化広報施設「ジャパン・ハウス」の第一号館が、先月30日、サンパウロ市パウリスタ大通り52番についに開館した。米英に先駆け、世界第一号となった開館式には、ミシェル・テメル大統領ら政府要人や、麻生太郎副総理大臣兼財務大臣らが出席するなど、両国政府関係者がハイレベルで一堂に会し、日伯の絆の深さと同館への関心の高さを示す格好となった。


□厳戒態勢が敷かれ慌しい雰囲気のなか、予定時刻よりも早く始められた式典では、300人以上の招待客で立見が出るほどの超満員となった。
□式典にはテメル大統領はじめアロイジオ・ヌネス外相、ジェラウド・アウキミン聖州知事、ジョアン・ドリア聖市長ら伯国側要人、日本からは麻生副総理、薗浦健太郎外務副大臣が出席した。
 サンパウロのドリア市長、アウキミン州知事の祝辞の後、日本政府を代表して挨拶した麻生副総理は、「世界第一号として開館できたのは皆様の力添えのおかげ」と関係者を労い、「JHから日伯を繋ぐ和が拡大し、共に目指す未来を描いてゆく拠点となれば。JHから可能性が生まれ、世界に羽ばたいて欲しい」と展望を語った。
□テメル大統領は、昨年10月訪日の際、天皇陛下に謁見したのが印象的だったと語り、「30分の会見だったが、29分に屏風の陰で待従がお辞儀をした。これが会見の終了の合図だった」と逸話を披露すると会場はどっと沸き、「日本の礼儀正しさや奥ゆかしさがここに集約されている」と同館の発展に期待した。

 式典後はテープカットで開館を祝い、関係者向けに内覧会が行われた。古今東西の日本の姿や未来の可能性を込めた同館の展示に、招待客も驚嘆の表情を浮かべていた。
 式に先立って行われたテメル大統領と麻生副総理の会談では、国際場裸における協力や二国間関係について確認された。北朝鮮のミサイル発射については、日本の立場に理解を示し様々なレベルで連携してゆくことを確認した。
 日本側からは伯国が進める構造改革を支持すると共に投資環境の更なる改善を要請し、テメル大統領は「反対もあるが秩序のなかで改革を実行していく」として労働法改革や年金改革などに理解を求め、「投資呼び込みのために課題を解決してゆきたい」と訴えた。
 同館は15年から約37億円の予算を計上し、19年以降は来場者数や発信力といった指標を総合的に評価し、事業継続を判断する見通しだ。記者団の取材に対し薗浦外務副大臣は、「これからが本番。ブラジル人が見たいものと日本が発信したいものを、いかに組み合わせながら組み立ててゆくかだ」と見通した。
 一般公開は6日から。開館時間は、火~土曜の午前10時から午後10時。日曜祝日は午前10時から午後6時まで。




■大耳小耳■関連コラム
      ◎
 JHのマルセロダンタス企画の『竹』展示は、7月9日まで。本展示と関連して、12日には合同キュレーターである橋口博幸氏による竹の役割に関する講演会、13日には造形作家の中巨一氏による竹を利用した宝飾品製作のワークショップが行われる。来年にかけて計8つの展示が行われる予定で、本展示後は設計担当の隈研吾氏の建築に関する展示が企画されている。今後のイベントにも注目したいところ。
     ◎
 JH内レストランの責任者は著名な日系人シェフの坂本淳さん(51、二世)だ。「日伯の間で職人の交流が薄れるなか、伯国の日本食は現地化し、どんどん離れてしまった。その離れた距離を近づけることが狙いだ」と気概を語り、「日本食の持つ旨みや良い出し汁。それを再現し、日本食の本来の美味しさを知ってもらう。それを真似て近づこうとする料理人がどんどん出てくれば」と期待を膨らませる。目下は、とんかつや焼き魚定食(70から80レアル)など昼食を主体に考えているとか。夜食への要望が増えてくればメニューも拡充してゆく予定。

最終更新:5/3(水) 5:41
ニッケイ新聞