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ゲイ・バイ男性の14%が自殺未遂を経験。LGBTへの無理解や差別が残した深い傷

5/3(水) 12:10配信

BuzzFeed Japan

ゲイやバイセクシャルの男性は、異性愛者の男性に比べて自殺のリスクが高い。そんな調査結果がある。【BuzzFeed Japan / 籏智広太】

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大阪・ミナミの繁華街で2008年、宝塚大学看護学部の日高庸晴教授らが15~24歳の男女約2000人を対象に実施した街頭調査。性的指向と自殺リスクの関連について、異性愛者と性的マイノリティを比較した初めての調査だ。

自殺を考えたことがある人は6割以上

この結果、ゲイやバイセクシャルなど性的マイノリティの男性は、異性愛者の男性と比べて自殺を図るリスクが約5.9倍にもなることが明らかになった。

また、厚生労働省エイズ対策研究事業の一環で、ゲイ・バイセクシャル男性5731人を対象に実施された調査(2005年、インターネット)でも、その傾向は顕著だ。

それによると、回答したうちの65.9%が自殺を考えたことがあったという。自殺しようとしたことがある人の割合も、14.0%だった。

なぜ、こんな結果が出るのか。両方の調査に携わった日高教授はBuzzFeed Newsの取材にこう語る。

「根底にあるのは自尊心の決定的な傷付きと、同時に強く感じる“生きづらさ”があり、日本では、多くの人が持つ男性らしさと少しでも違う人がいると、バッシングの対象になりやすいのではないでしょうか」

「1999年の調査では、カミングアウトした人数が多い人ほど、自殺未遂リスクが高いこともわかっています。誰にも言っていない人と比較すると、6人以上にカミングアウトした人のほうが自殺未遂リスクが3.2倍高いことがわかっています」

日高教授が言及した調査では、セクシュアリティに対する言葉の暴力被害がない人と比べ、ある人の方が自殺未遂のリスクが1.6倍高かった。古いデータではあるが、まとめるとこんなグラフになる。

学校でのいじめ経験は6割

最新のデータからも、LGBTの人たちに対する差別は依然として深刻であることがわかる。

日高教授が2016年にLGBTの人たち約1万5千人を対象に実施した意識調査によると、職場・学校の環境で「差別的な発言」を経験した人は、実に7割以上にのぼる。

学校生活(小・中・高校)に絞ると、約6割がいじめを経験している。そのうち、「ホモ・おかま・おとこおんな」などの言葉によるいじめの割合は 63.8%、服を脱がされたという割合は18.3%だった。

「自殺には複合的な要因があるので、どれが理由だと言い切ることはできません。セクシュアリティに悩んで自殺を図ったかどうかはわからないのです。ただ、異性愛者と性的マイノリティで比較をすれば、、明らかにそのリスクが高いというデータが出ています」

「いじめを受けたり、周りの差別的言動で嫌な思いをしたりして、自殺を図ったという人もいるでしょう。さらに、それらによって命を落とした人も大勢いるかもしれない。ただそれは、調査ではわかりません」

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最終更新:5/3(水) 12:10
BuzzFeed Japan