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閉館2年、解体へ…県北最大のホール・県熊谷会館 老朽化、利用なく

5/3(水) 10:30配信

埼玉新聞

 2015年3月末で閉館した埼玉県北地域最大のホール県熊谷会館(熊谷市末広)について、県が17年度中に解体に着手する方針を固めたことが2日、分かった。閉館後も現存しているが、建物の老朽化や民間などによる利用が見込めないことから解体に踏み切る。解体には約5億円かかる見通しで、作業は18年度まで続けられる予定。跡地をどのように活用するかは未定で、県は「幅広い意見を聞きながら検討していきたい」としている。

 県熊谷会館は地上4階、地下1階。総工費約6億4千万円をかけ、1971年にオープンした。延べ床面積は6572平方メートルで、約1500席のホールのほか、展示室や会議室、リハーサル室などがある。有名歌手らのコンサートをはじめ、大歌舞伎、文化団体の発表会、同市の成人式などに使われてきた。

 県文化振興課などによると、93~94年度に大規模な改修、01年度には耐震補強工事も行われた。一方、利用者は07年度の14万9千人をピークに減少傾向にあり、ホール稼働率も年間で6割に満たなかった。館内の照明や音響などが老朽化するなど、改修費で約11億円かかると判明。同市内には他にも500~1千人を収容できるホールがあるため、新たな改修をせず、14年2月定例県議会で閉館が決定した。

 県は閉館前、非公式に同市に施設移管を打診。閉館後は冠婚葬祭事業者や住宅メーカーなどが同会館の使用に関心を示したが、いずれも立ち消えになった。県は「(改修や売却を含めて)民間でホールを使うところがないか探ったが、難しかった」という。

 同会館はJR熊谷駅北口から徒歩約10~15分の中心市街地にあり、県の地方庁舎に隣接している。同市の商工関係者の男性は「熊谷駅から歩いて行ける距離にあり、利便性も高かった。コンベンション機能も果たしていた。(解体は)非常に残念であり、一抹の寂しさがある。(跡地利用については)市民が活用できるような建物が建ってほしい」と話した。

 地方庁舎には18年度までに、県立熊谷点字図書館(同市上之)と県消費生活支援センター熊谷(同市箱田)が移転する。

最終更新:5/3(水) 10:30
埼玉新聞