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山菜採りシーズン到来 熊 危険 既にけが人、目撃相次ぐ

5/3(水) 7:01配信

日本農業新聞

 昨年、東北地方を中心に熊に襲われる被害が相次いだことを受け、各県が熊対策を強化している。2日には福島県、4月下旬には宮城、岐阜両県で人がけがを負う被害が発生。秋田や山形、福井、新潟の各県でも目撃情報が相次いでいる。山菜採りや行楽で山中に入る際には、熊との遭遇に十分な注意が必要だ。

「遭遇注意」を徹底 看板、HP、ちらし作成

 2日午後2時ごろ、福島県会津美里町の山林で、山菜採りをしていた同町の男性(64)が熊に襲われ、右足の甲をかまれるなどのけがを負った。命に別条はない。2頭の熊と遭遇し、親とみられる熊に襲われた。

 宮城県大和町の笹倉山で4月25日昼、1人で山菜採りをしていた70代男性が熊にかまれ、左肩や腕、手にけがをした。大和警察署や町によると、現場は腰までの深いやぶで、子熊2頭を連れた親熊と鉢合わせに。驚いた親熊に襲われたが、男性は自力で山を下りた。

 同日夜、岐阜県高山市では住宅街に熊が出没し、40代と70代の男女3人が襲われて頭や脚などに重軽傷を負う事故も発生した。秋田市では3月下旬、国際教養大学の学生2人が大学構内で熊を目撃。目撃場所には県などが看板を立て、注意を促している。県警によると、県内で1月から5月2日までに20件の目撃情報が集まっている。

 昨年度、熊に襲われ死傷者19人が出た秋田県。半数が5、6月に発生した。大半が山菜採りで遭遇し、過去最多の4人の死者が出た。雑食性の熊は、春は山菜など植物、夏は昆虫、秋は木の実などを食べる。県内では5月下旬にネマガリタケが旬を迎え、人も熊もこれらを求めて山中を探し、見通しの悪いやぶで遭遇する恐れがあるという。

 深刻な被害を受け県は昨年度、市町村、県警、猟友会などと連携して被害防止連絡会議を設置。今年4月にも会議で対策を確認した。狩猟者の育成や確保の他、今年度からは餌でおびき寄せるトラップ付きカメラを県内80地点に設置。生息数の把握精度を向上させるなどの対策も講じる。

 3月末からは、最新の目撃情報を地図で示した「ツキノワグマ情報」を県のホームページ(HP)で公開、注意喚起のちらしも作った。鈴やラジオを身に着けて音を出しながら行動することや、遭遇時は慌てずゆっくり下がって、静かにその場から立ち去ることなど被害防止法を周知徹底する。

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最終更新:5/3(水) 7:01
日本農業新聞

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