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【「ゲットダウン」パート2公開記念】KEN THE 390インタビュー、現在の日本のヒップホップシーンとリンクする部分とは

5/3(水) 12:00配信

AbemaTIMES

1970年代後半に米NYのサウス・ブロンクス地区で生まれたヒップホップ・カルチャーの黎明期を描く、Netflixのオリジナルドラマシリーズ『ゲットダウン』。その完結編となる<パート2>が4月7日から独占配信中だ。

ヒップホップという“発明”が産声を上げたブロンクスで、その渦中にいた若者たちの夢と青春を描く同シリーズについて、かつてないバブルに沸くヒップホップシーンを冷静に見つめつつ、自らもレーベルも運営し精力的に活動するラッパー、KEN THE 390に語っていただいた。

―Netflix『ゲットダウン』パート2の配信がスタートしましたが、まずKENさんが個人的に一番グッときたポイントを聞かせてください。

KEN THE 390 パート1の終わり方も続きが気になる感じでしたけど、パート2の配信までに少し期間が空いたので「どうなるのかな~」と思ってました。で、いざ始まって観てみたら最初のライブシーンが、かなり完成されたパフォーマンスで、すげえカッコよかったです。「キター!」みたいな感じで、かなり高まりましたね。

―『ゲットダウン』のライブシーンはラッパーから見ても燃えますか?

KEN THE 390 燃えます! ガシガシ後ろでブレイク2枚使いしてて、MC4人がフォーメーションでやる感じとか、いま観てもめっちゃフレッシュですね。ていうか、あれ実際にやろうとしたらめちゃくちゃ難しいと思いますよ。

あのDJの音をアナログで実際に後ろでやろうとしたら、けっこうな練習量が必要だし、かなり難しいと思う。そういうとこも含めて、カッコいい! と思いました。

―70年代後半にしては、ラップがかなり今っぽいですよね。

KEN THE 390 ちょっとモダンですよね。そこは出来すぎてると思います(笑)。でも(DJが)使ってるネタとかは時代に合わせてますね。

―主要人物の中で、お気に入りのキャラクターは誰ですか?

KEN THE 390 僕はジェイデン・スミスが演じているディジーが好きですね。あの同性愛描写とかは“今の作品だな”と思いました。今までヒップホップ~ブラックカルチャーの作品では、ああいうセクシャリティの描き方は結構タブーに近いような扱い方をされてたと思ってて。
でも、今はフランク・オーシャンとかカミングアウトする人たちもいて、そこに対してすごく開かれてきてる。ラッパーも「関係ないでしょ」って発言する人たちが増えてきてる中で、こういうドラマの主要人物にディジーみたいなキャラがいるっていうのは“今っぽい”なと。風通しが良くなる感じがして、すごくいいなと思いましたね。

―同シリーズではリリックとラップ(ナレーション)をNY出身のラッパー・NASが監修していますが、ラッパー目線での聴きどころを教えてください。

KEN THE 390 僕も英語を直で分かって聴いてるわけじゃないですけど、歌詞の言い回しとかカッコいいフレーズがいっぱいありますよね。詩的な表現も多くて、すごくリリカルな雰囲気がある。特に後半のライブシーンになると、かなりメッセージ性が強くなってきてて、その流れの変化も良いなって。
最初の「パーティーでブチ上がろうぜ!」みたいな感じから、アフリカ・バンバータとかの影響を受けて、最後のほうはラップの内容もメッセージ性が強くなってきて。実際にリリースされたグランド・マスター・フラッシュ&フィリアス・ファイブのメッセージも、すごくストリート性が強い。リリース物としては後々出てくるものですけど、もともとはパーティーで盛り上がるためのものだったのが、徐々に“自分たちの状況を発信しなきゃ”っていう方向にマインドが変わっていく流れも、曲やライブの中で見えてくる感じがあって、すごくカッコよかったです。

―当時のバンバータの担っていた役割が分かりやすく描かれていましたね。

KEN THE 390 パート2になって「バンバータやっと出てきた!」と思いましたよ。ぜんぜん出てこないから、もうなかったことにされてるのかと思ってたけど(笑)、しっかりイイ役で出てきましたね。

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最終更新:5/3(水) 12:00
AbemaTIMES