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2戦で3発10打点のソフトB上林が見せたメンタルの成長「満足はしていない」

5/3(水) 23:40配信

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高校日本代表の盟友、西武・高橋光から「打っちゃいましたね」

 ソフトバンクの上林誠知外野手が1人で試合を決めた。3日の西武戦(ヤフオクD)。逆転満塁弾を含む2安打5打点の大活躍。2日の同戦でも3ランと2ランの1試合2発を放っており、2日間で3本塁打10打点の荒稼ぎに、2日連続で上がったお立ち台では「出来過ぎですね…。明日怪我しないように頑張ります」とコメント。自らも驚くほどの大当たりだ。

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 独壇場だった。まず、4回。3つの四死球でもらった満塁のチャンス。目の前で松田が空振り三振に倒れ、2死で打席が回ってきた。「昨日(満塁で)打てなかったので、絶対に打ちたいと思っていた」。1ボール2ストライクからの4球目。真ん中高めへの真っすぐを捉えた。「いったと思いました」。快音を残した打球は、大歓声を上げる右翼席のファンの中へと消えた。

 逆転満塁弾。2015年8月25日のロッテ戦(ヤフオクD)で放ったプロ初本塁打以来、通算2本目のグランドスラムだ。「プロ1号の時は入ったと思ったのに、早く回ってしまった。それが(1本目と2本目の)違いですね」。ファンの大きな拍手を聴きながら、ゆっくりとダイヤモンドを一周した。

 マウンド上にいた高橋光は1歳年下で、2013年の高校日本代表でのチームメートだった。2日の試合前には、右腕が挨拶に来た。「『打たないで下さいよ』って言われましたけど、打っちゃいましたね。僕は『フォークがあるからな』と、揺さぶりかけておきました」。そこまで好投を続けていた後輩に、痛恨の1発を浴びせた。

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 6回1死一、三塁では、その高橋光のフォークを、体勢を崩しながら、中前へ運んだ。追加点を生む適時打に「ああいうヒットは(これまでも)打っていたので。ああいうヒットが出ると率も上がってくる」。一時、打率は3割台に乗った。現在の好調の要因を「追い込まれると難しい。積極的にいけているのがいいのかな。追い込まれたら、あとは気持ちじゃないですか」という。

 昨季も、覚醒を期待されながら、オープン戦から結果が出ず、シーズンを通して不本意の1年に終わり「去年は打席に行く前から負けていた。打てる気もしなかったし、打席に行きたくもなかった」。それが今は「慣れもあるし、余裕も出て来ている。こう来るだろうなというのが当たったりしますし」という。メンタル面の変化、成長が、打撃を下支えしている。

 ここ2試合で3本塁打10打点と驚異の活躍にも「満足はしていないですよ。悪くはないけど、めちゃくちゃ良くもない。普通ですね」と言うから、末恐ろしい。ソフトバンクの未来を担う上林。覚醒の気配が、プンプンと漂っている。

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani

最終更新:5/3(水) 23:40
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