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村上佳菜子が「ジャンプのレベルを落としても」伝えたかったこと 「連続3回転時代」に表現力と笑顔で勝負

withnews 5/9(火) 7:00配信

 フィギュアスケートで、引退を発表した村上佳菜子さん(22)。正式表明は4月でしたが、2016年末の全日本選手権の演技で引退を予感していたファンもいました。後日、「ジャンプのレベルを下げても心に残る演技をしたかった」と語ったその滑り。高難度の連続ジャンプを次々と跳ぶ時代、豊かな表情と表現力で第一線を戦い抜いた村上さんの「意思表示」でした。(朝日新聞記者・浅野有美)

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浅田真央を追いかけた「妹」

 村上さんは名古屋市出身。浅田真央さんとともに山田満知子、樋口美穂子の両コーチのもとで成長しました。

 2008-09年シーズン、初出場の全日本選手権で7位に入り新人賞を獲得。09-10年シーズンには、浅田真央さんに続いて世界ジュニア女王になりました。その後も追いかけるように、中京大中京高校、中京大へと進学。高校入学時には、浅田さんの名前の刺しゅうが入ったブレザーを譲り受けました。

 10-11年シーズンにシニアデビューすると、グランプリシリーズNHK杯でいきなり3位に入り、アメリカ大会では優勝。全日本選手権で表彰台に乗り、世界選手権に初出場しました。11-12年シーズンの全日本選手権ではショートプログラム(SP)首位につけ、会場を沸かせました。

 浅田さん、鈴木明子さんと姉妹のように仲がよく、支え合い励まし合ってきました。12-13年シーズン、大阪開催の四大陸選手権では三人で表彰台を独占。13年3月の鈴木さんのオフィシャルブログには、「三姉妹」のタイトルで浅田さん、村上さんから誕生日プレゼントとして贈られた色紙が紹介されています。

 14年ソチ五輪も「三姉妹」で出場を果たしました。この五輪は、村上さんにとって現役時代で一番の思い出だと言います。

チャームポイントは笑顔、踊りのセンスも

 「佳菜子スマイル」と呼ばれるように、村上さんの笑顔は観る人にパワーを与えてくれます。試合でノーミスしたとき、苦しいシーズンを乗り越えたとき、アイスショーのフィナーレ……。いろいろな場面で笑顔を振りまいてくれます。

 踊りのセンスが抜群で、シニアに上がったシーズンのSP「ジャンピン・ジャック」は、弾けるような笑顔でリンクを駆け回る姿が印象的でした。ピアソラ・メドレー(12-13年フリー)や「ロクサーヌのタンゴ」(15-16年SP)では、音楽とシンクロする見事なステップを披露しました。

 喜び、楽しさ、悲哀…さまざまな感情を豊かな表情と表現力で魅せてくれます。腕から指先にかけての美しさも光ります。11-12年、13-14年のSP「バイオリン・ミューズ」では大人の女性を、14-15年には「オペラ座の怪人」を題材に、SPは歌姫クリスティーヌ、フリーはファントムと二役を見事に演じました。

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最終更新:5/9(火) 7:00

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