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日本人は「変態的な三国志」好き? 中国人の見る「日本人の崇拝する中国人5傑」

ZUU online 5/4(木) 17:20配信

中国のネットニュースサイト「今日頭条」に「日本人が最も崇拝する5人の中国人、あなたは誰を推す?」という記事が出た。前書きには、近代日本は中国に巨大な災難をもたらした。

しかし歴史上、日本は中国のよき学生であった。唐朝以降、日本は中原文化に憧れ、不断に中原文化を学習した。それだけではなく日本人は中華歴代の英雄にも深く傾倒している。ここで紹介する5人は、日本人が特別に崇拝し“ネ申”のランクにまで至ったとある。批判は後にして、とにかく5人を紹介していこう。

■5位4位は、明朝復興運動の2人

第5位 鄭成功(1624~1662)

日本長崎県平戸生まれの日中混血児で、父は福建省人の鄭芝竜、母は田川マツ。鄭一族は密貿易を営み私兵を持っていた。滅亡した明王朝の皇族から、朱姓を賜ったことで「国姓爺」と呼ばれる。父・芝龍は清朝に下ったが、彼は最後まで清朝に対する抵抗運動を続けた。晩年にはオランダ人を追い出して台湾を占領した。日中混血という理由もあり、当時多くの日本人が彼の活動を支援していた。

第4位 朱舜水(1600~1682)

浙江省の生まれ。鄭父子の明朝再興運動に参加し、日本やベトナムで軍資金を調達、戦闘にも参加するなど活躍した。やがて運動を諦め60歳を過ぎて長崎へ亡命する。以後水戸光圀の求めに応じて江戸へ移住した。国師とよばれ、光圀の水戸学へ学問的影響を与えた。日本人は彼の才気の横溢や品行の正しさを崇拝した。東京大学農学部内に碑が残っている。

■3~1位は、王陽明、諸葛亮、徐福

第3位 王陽明(1472~1529)

明朝において「心学」を集大成した天才である。父は科挙の状元(首席合格者)本人も28歳で合格している。政争に巻き込まれ、軍事にも優れるなど、明代の典型的エリート政治家でもある。日本人はその王陽明を崇拝している。江戸幕府の朱子学に対し、吉田松陰など幕末維新の志士や、東郷平八郎にも影響を与えた。

第2位 諸葛亮(181~234)

諸葛亮は、三顧の礼、天下三分の計、出師の表、泣いて馬謖を斬る、など三国志の故事により日本人に広く親しまれている。その日本人の三国志好きは変態的でさえある。日本人の崇拝する神話的人物と言ってよい。

第1位 徐福(紀元前3世紀)

徐福は「史記」に記載があり、実在していたと思われる。当時世界最大の権力者、秦の始皇帝に取り入り、不老不死の仙薬探しプロジェクトを実現させる。3000人の若い男女や技術者を連れて東の海へ船出し、戻らなかったという。この徐福伝説は紀伊半島など日本各地に存在している。

■日本人は歴史にロマンを見る。

しかし日本の歴史とは中国文明の大きな影響を受けつつ、一方で巧みに遮断してきた歴史でもある。その最たるものは科挙であった。科挙に合格して権力と富貴を手に入れる。隋朝に始まったこの試験は、優秀な青年の価値観を統一し、中国は思想的に衰退してしまう。逆に取り入れなかった日本人は精神的な溌溂さを保ってきた。

歴史にロマンを見る感性もここから発している。敬意は払いながらも、決して政治的な導き手としてのみ崇拝しているわけではない。この点を筆者はあまり深く理解していないようだ。

5位と4位の2人は、明朝復興という非現実的な夢に対し、軸のぶれない人生を送った。利を追うばかりの現代中国人には見られない鮮やかな生きざまである。今では日本人よりも中国人のほうこそ彼らに学ぶべきではないだろうか。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

最終更新:5/4(木) 17:20

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