ここから本文です

【日本ハム】大田「幸せですね。はい」弱気の自分と決別したサヨナラ打

スポーツ報知 5/4(木) 6:06配信

◆日本ハム2x―1ロッテ(3日・札幌ドーム)

 巨人から日本ハムに移籍した大田がプロ9年目で初のサヨナラ打を放った。同点の9回無死満塁でロッテの守護神・益田から中前適時打。チームを4月5日以来の最下位脱出に導いた。未完の大器と言われ続けた26歳が新天地で輝き始めている。

 黄色く染まった札幌ドームを見渡した。超満員の視線を全身に受けた大田は「幸せですね。はい」。しみじみと口を開いた。移籍して初めてのお立ち台。北海道が舞台の映画「幸福の黄色いハンカチ」にちなんだイエローユニホームデーであえて「幸せ」を強調。過去の苦難も頭によぎったのか、柔らかな表情で喜びをかみしめた。

 同点の9回無死満塁で打席が回ってきた。「いい投手なので考えている間に差し込まれる。とにかく来たボールに食らいついて前に飛ばす」と腹をくくった。益田のスライダーに初球は空振りも2球目。見逃せばボールの外角低めスライダーにバットを合わせた。打球が前進していた二遊間を抜けた。チームメートから次々と水を浴びた。

 弱気の自分と決別した。巨人での8年間は、投手ではなく自分自身と闘っていた。「ここで打たないと2軍かな…とか、余計なことばかり考えてしまっていた」。スイングは小さくなり、バットも出なくなる悪循環。しかし、今は違う。この日はここまで3打数無安打で打率も1割台。それでも悲観的にはならなかった。「悪いイメージは1個もなかった。前進守備で気持ちも楽だった」と心身の準備は万全だった。

 覚悟も備わった。「持ち味は長打」と小さくまとまらないと決めた。2週間の米アリゾナキャンプ中は一切テレビをつけず、メジャーリーガーの動画を繰り返し見た。昨季MVPのK・ブライアント(カブス)ら右の強打者を参考にイメージを膨らませた。先月29日の楽天戦(札幌D)では左中間へ豪快な移籍1号とらしさも見せている。

 チームは5月に入り連勝で最下位を脱出。流れは変わってきた。「全部ささげるつもりでここに来た。5月で勢いづけて借金を返して首位に立てるように」。左脇腹痛で出遅れ、まだ出場は7試合。それでも、大田は確実に進化を遂げている。(岸 慎也)

 ◆大田に聞く

(お立ち台で)

 ―(前の打者が)敬遠で回ってきた。何を考えていた?

 「だろうなと思いました(笑い)」

 ―ファンにメッセージ。

 「初めまして。大田です。トレードで来ました。ファイターズの戦力になれるように力いっぱい頑張っていきます」

(試合後の囲み取材で)

 ―チームメートから水を浴びた。

 「幸せですね。なかなか数字を残せない中、代打も出さずに送ってくれて」

最終更新:5/7(日) 10:00

スポーツ報知

スポーツナビ 野球情報

MLB 日本人選手出場試合5/25(木) 16:30