ここから本文です

新入幕の豊山にも注目 「インテリ大関」の先々代に追いつけ

デイリースポーツ 5/4(木) 11:00配信

 大相撲夏場所は14日、東京・両国国技館で開幕する。けがから復帰する横綱稀勢の里をはじめ注目力士は数多く、新入幕の小柳改め豊山もそのひとり。故郷新潟出身の先々代、先代のしこ名を継承したホープは、期待通りの星を残せるのか、はたまた幕内のカベにはね返されるのか。有力親方の意見を参考に占ってみた。

【写真】小柳時代の豊山、宇良との注目対決!

 実績は申し分ない。恵まれた体と強烈な突き押しを武器に、三段目付け出しデビューした力士では初の幕内昇進で、昨年3月の春場所から7場所すべて勝ち越してのスピード昇進。本人は「番付を見て、ここまで来られたと実感した。入門時に幕内に上がりたいと思ってやってきた」と話しているが、その目標を達成し、問題はここからだ。

 しこ名は新潟出身-東農大-時津風部屋と同じ道を歩んだ偉大な2人の先人を継いだ。先々代の豊山勝男は大学卒の力士として初めて大関に昇進し、「インテリ大関」と呼ばれた。現役引退後は時津風親方として、協会の理事長も務めた。先代、豊山広光は元小結で引退後は長く湊部屋の師匠として弟子を育てた。

 オールドファンにはなつかしい、由緒あるしこ名には、時津風一門、東農大出身者、そして新潟県出身者の大きな期待がこめられている。

 新入幕場所での勝ち越しは十分可能性がありとするのは、本紙評論家で辛口で知られる友綱親方(元関脇魁輝)だ。

 「小柳の特長はまず体が大きいこと。これは持って生まれたもので、幕内に定着し、さらに上を目指すには絶対に必要な条件だね。それを持っているわけだから、あとは自分の相撲を取り切れるかどうか。得意の突き押しにどこまで徹することができるか。幕内力士相手では、まわしを取られたらまず勝ち目はない。そのためには立ち合いで最初の1歩を相手より早く出すこと。これができればそこそこやると思うよ」

 これに対し、元大関霧島で理論派で知られる陸奥親方は「幕内のカベにはね返されることもある」とする。

 「体はあるというけど、少し太りすぎじゃないかな。もっと稽古量を増やした方がいい。相撲界全体で稽古量が減っているとはいえ、上を目指すなら目いっぱい稽古するくらいじゃないとね。上体が高いのも気になる。もう少し低くできるように稽古をして、相手に圧力を掛けていかないと。上体が高いとけがの心配もつきまとう。このままなら、カベに当たるだろうな」

 幕内の明るいスポットライトの下、豊山のしこ名に恥じない相撲を取れるのか。最後に同じ新潟県出身で、現役時代その美しい立ち合いが全力士の手本とされた元関脇大寿山の花籠親方がこうエールを送る。

 「豊山という名を聞くと、なつかしい気持ちになる。由緒あるしこ名をもらったんだから、稽古に精進して、前の豊山を越えてほしいし、越えなくちゃいけない。同じ国(新潟)の者としても、大いに期待している」-。(デイリースポーツ・松本一之)

最終更新:5/4(木) 11:52

デイリースポーツ