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高倉健さんを撮り続けた木村大作カメラマンが「言うのをじっと我慢していた」こと

スポーツ報知 5/5(金) 16:02配信

 4日に行われた映画「追憶」(6日公開、降旗康男監督)の公開直前イベントを取材した。スペースの都合もあって、紙面では映画に出演した岡田准一(36)、小栗旬(34)を主体にした原稿になっているが、イベントを沸かせまくった“主役”は木村大作カメラマン(77)だった。

 イベントは「レジェンド・フィルム・フェスティバル」と題し、故・高倉健さんを撮り続けた降旗監督と木村カメラマンがタッグを組んだ16作品の中から、「駅 STATION」、「夜叉」、そして「追憶」を上映。その後、降旗監督、木村カメラマン、岡田、小栗の4人でトークショーが行われたのだが、歯に衣(きぬ)着せぬ木村節がトークの9割を占めた。

 健さんと出会ったエピソードからして面白い。1977年公開の「八甲田山」で“初共演”を果たしたが、最初はあえて悪態をついていたという。「僕が35歳で健さんが43歳。最初は何が高倉健だと思って、現場でも『健さんの顔なんかどうでもいい、俺は山を撮りたいんだよ』なんて言っていたんだよ。そうしたら現場に来た健さんも、山の方を見て『俺の顔よりやっぱり山だな』と言うんだ。やっぱりすごい人。呼び方も『大作さん』から『大ちゃん』になって、撮影の最後は、呼ばれたら直立不動で『気をつけ』してたよ」と熱く語った。

 トークショーでは、この日のジャケットが健さんからもらったものだと明らかにしたが、こんな暴露話も。「(『あ・うん』などで健さんと共演した)板東英二も健さんから色々もらっていたけど、それをテレビで紹介したら、それ以降連絡が来なくなったらしい。だから僕も(もらったことを)言うのをじっと我慢していたけど、時々言いたくなる」と笑わせた。

 さらに「駅 STATION」の脚本を倉本聰氏が手がけたことに話が及ぶと「倉本さんは降旗監督の東大の後輩だけど、考えは降旗監督の方が全然深い。倉本さんは『駅 STATION』が頂点」と、現在もテレビ朝日系「やすらぎの郷」が好調の大御所をバッサリ。「倉本さんがセリフの上に『クローズアップ』とか入れてる脚本が僕のところに来たので、文句を言いに行った。ここの撮り方は指定か? そんな仕事は俺はやらない。どうするんだ? と聞いた。『木村さんがやるなら好きなように』と言われたけど、意地でもクローズアップって書いてあったところは引いた」とぶちまけて笑わせた。

 他にも際どい発言の連続で、スタッフは「テレビで使えませんから」とタジタジ。ただ、観客はもちろん、岡田、小栗も「僕の話はいいですから」と聞きいっていた。

 ちょっとした発言がネットで拡散されてしまう昨今、公の場でここまで率直に話してくれる人は少ない。御年77歳。トークショーでは「人生の週末を歩いている」と言っていたけど、まだまだ意気盛んで、頑張って欲しい。(記者コラム)

最終更新:5/5(金) 16:04

スポーツ報知