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病気?再検査? 健康診断で肺に影があると言われたら

All About 5/4(木) 21:45配信

◆レントゲン、CTで「肺に影がある」=「肺がん」!?

何気なく受けた健康診断。受けたことも忘れていた頃に戻ってきた検査結果を見てみると、レントゲン検査やCT検査の結果として「右肺尖部に胸膜肥厚陰影」「左下肺野に結節影」といったコメントが……。「これってひょっとして肺がん?」いろいろなことが頭を巡ります。

私がボランティアで行っている医療相談のサイトでも、多く寄せられるご質問の多くが、これら「肺に影があるといわれたのだが……」というものです。

患者さんのメールを拝見していると、中には深刻に悩まれているケースもあるのですが、実は、健康診断の結果については、その背景を理解していおくことが大切です。

今回は、健康診断で肺に陰があると言われた時の対処法についてご説明します。

◆「疑わしきは罰する」のが健康診断

健康診断での目標は、「早期発見・早期治療」を実現すること。となると、その基本姿勢は「疑わしきは罰する」ということになります。 健康診断の目的は、「がん」を早期に発見し、すぐさま治療を行うことで、「がん」の治療成績を向上させることにあります。

胸部レントゲン写真の場合も、やはり、肺がんや縦隔腫瘍などの胸部の悪性疾患を早く見つけることを目的にしています。

肺がんにしても縦隔腫瘍にしても、いわゆる「できもの」があると、通常は写らないような影が、胸部レントゲン写真には写ります。このような影が、観察されたときには、検診を行う医師は「要精検」、すなわち、もう少し詳しく検査してくださいというコメントを出します。

この際、健康診断の目的が「早期発見・早期治療」であることを考えると、少しでも気になるような影があれば、「とりあえず、再検査」という風に考えます。すなわち、健康診断の場合には「疑わしきは罰する」というのが基本的なスタンスである、と言えます。

◆「肺に影」で考えられる病気は? 意外に多い、肺に影ができる原因

肺に影ができるのは、悪性疾患の場合だけではありません。意外に、いろいろな状態があります。 患者さんのご相談を拝見していると、「肺に影がある」=「肺がんかも!?」と心配されているケースが多いのですが、実は、肺に影をつくる状態には、いろいろなものがあります。その代表的なものが、炎症によるものです。とくに、60代以上の年代の方は、昔の結核の後などが残ってしまっていることがあります。このような状態では、「肺尖部胸膜肥厚」とか、「肺尖部に斑状陰影」などと記載されている場合が多いです。

また、血管の蛇行や、肋骨の重なり、女性の場合には乳頭が腫瘤状陰影になって写ることもありますし、血管腫や過誤腫など、良性の腫瘍が写っている場合もあります。

つまり、肺に影があるからといって、必ずしも肺がんとは限らない、むしろ、肺がんであることの方が少ないのが現実です。

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最終更新:5/4(木) 21:45

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