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学校史写真の切り取り、福井でも被害 県立図書館、所蔵の1割強

5/4(木) 8:29配信

福井新聞ONLINE

 岐阜県などの図書館で学校史のページが切り取られていた問題で、福井県立図書館(福井市)でも県内の小中高校の学校史計93冊がページを破られたり、切り取られたりしていたことが3日、分かった。児童生徒の集合写真や学校生活の記録写真を掲載した部分で、被害は計786ページに及んでいた。坂井市立三国図書館、鯖江市図書館でも同様の被害が確認されている。

 県立図書館は、小中高校の学校史357タイトル891冊を所蔵しており、うち1割強が被害に遭っていた。2015年12月に利用者の指摘で一部被害が発覚したため、ほかの学校史も調査し、今年3月までに全容を確認した。

 同図書館によると、被害に遭ったのは1968~2014年に発行された93冊で、敦賀高の創立60年史、勝山高の創立30年史、丸岡高の創立100年史など。集合写真や部活動などの様子を収めた写真が、ページごと破られたり、引き抜かれたりしていた。集合写真のうち2人分だけがカッターで切り取られたものもあった。一冊の被害が複数ページにわたるケースも多く、美方高10年史は約50ページが切り取られていた。

 学校史の一部は貸し出し対象になっている。被害発覚を受け、16年3月にすべての学校史を郷土資料コーナーから書庫に移した。切り取りの目的や時期は分かっていない。被害に遭った学校史は、各校が保管する冊子の該当ページをコピーするなどして修復を進めている。

 坂井市立三国図書館では、小学校と高校の学校史や記念誌計4冊の約20ページで、1970年ごろから90年ごろにかけての部活動の写真や卒業生の集合写真などが切り取られていた。いずれも2008年ごろまでは2階の郷土資料室に置いてあり、自由に閲覧できたという。

 鯖江市図書館では、1984年発行の鯖江中の移転記念誌が、校庭で体操する生徒などのカラー写真を収めた巻頭の1ページをカッターのような刃物で切り取られていた。県立図書館の所蔵分も同じページが無くなっていた。

 県立図書館の江端美喜子館長は「学校史は貴重な資料であり、発行部数が限られていてもう購入もできない。心ない行為はやめてほしい。県民共有の財産と理解して大事に読んでもらいたい」と訴えている。

福井新聞社