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国交省、地震大国インドに 日本の建築基準を“輸出”

日刊工業新聞電子版 5/4(木) 12:59配信

「日本品質」で事業環境切り開く

 国土交通省はインドで日本の建築基準の普及に乗り出す。住宅やビルの耐震・免震など現地の関心が高い分野を中心に、最新の技術や建材も含め、政府機関や大学の研究者などに紹介。新しい技術基準や評価手法の策定を支援する。将来はインドの法制度への日本基準の導入を目指す。政府はインフラシステム輸出を促進しており、技術、制度、ノウハウの普及を柱の一つとする。今後は地震国であるインドだけでなく、アジア全体への展開も検討する。

 インドの年間建設投資額は1500億ドル(約16兆7000億円)規模にのぼる。このうち日本のゼネコンなどの受注実績は数百億円規模にとどまり、タイやベトナム、インドネシアなどでの実績に比べて小さい。日本の基準の採用が進めば、日本のゼネコンや住宅メーカーが、インドで事業展開しやすくなる。

 普及に向け、制度設計や基準策定に携わるインドの政府職員、研究者などに情報提供を始める。2017年度中に現地でセミナーや参加型の講習会などを開く。5月中にもセミナーなどを開く民間企業・団体を選定し、開催費用を補助する。

 対象とするのは建物の耐震化や省エネルギー化など。既存の法制度に組み込む形だけでなく、新しい法律や技術基準、認証制度をつくる支援もする考え。

 インドは世界でも有数の地震国だけに、日本の耐震・免震構造に関わる技術基準だけでなく、先進的な工法や建材などへの関心は高いとみられる。日本の基準が採用され、インドでも日本と同様の設計・施工が可能になれば“日本品質”のマンションやビルとして、現地のユーザーに訴求しやすい利点もある。

 これまで国交省は地震が多いルーマニアやミャンマーで耐震建築に関わるセミナーなどを開いてきた。17年度はインドのほか、アジアの新興国でもセミナーなど情報提供活動を展開する考えだ。

最終更新:5/4(木) 12:59

日刊工業新聞電子版