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青森県内市町村議会、定数じわじわ減少 財政事情、人口減背景に

デーリー東北新聞社 5/4(木) 10:53配信

 青森県内の市町村議会で議員定数が減少し続けている。2日現在、全40市町村の条例で定めた議員定数は合計606人。市町村が大きく再編された「平成の大合併」直後の06年11月(定数計1018人)と比べて約4割の減少で、近年もじわじわと削減されてきた。自治体の厳しい財政状況と人口減少が背景で、住民らが“身を切る改革”を支持する一方、議員側には「住民の声を行政に反映できなくなる」との懸念も根強い。有識者は「定数削減よりも議員の能力向上が必要だ」と指摘する。

 平成の大合併では特例で現職議員の任期延長もあったが、多くの自治体で合併して初の議員選挙が行われた後の07年11月には、総定数が1018人から720人まで急減した。

 ただ、その後も各自治体の議会は人口減や財政難などに起因して定数削減を進め、07年と17年の比較でも114人減少している。

 県南地方の自治体を見ると、八戸市では11年9月に定数36から32に減らす条例改正案を可決。人口や財政規模を考慮したもので、15年4月の市議選で施行した。

 むつ市も16年3月、財政状況を踏まえ定数26から4減らした。改正条例に基づき、19年10月予定の次期市議選から適用される。このほか三沢市は11年7月に、南部町は15年6月にそれぞれ条例を改正し定数を2減らした。

 現在、県内市町村議会の定数が最も多いのは青森市(15年国勢調査人口28万7648人)の35人で、最少は西目屋村(1415人)の6人。過疎化が進む町村にとって議員定数の削減は深刻だ。県南地方のある自治体の議員は「人口は確かに減少しているが、これ以上議員が減れば、全域の住民の声をカバーできない」と訴える。

 昨年4月、推計人口が130万人を割り、戦後間もない1950年代の水準まで落ち込んだ青森県。人口減少が進む中、県内衆院小選挙区が四つから1減となるように、市町村議員の定数削減も自然の流れともとれる。ただ、議員報酬や政務活動費の見直し、議員活動の在り方など議会を巡る課題は定数削減以外にも山積している。

 県明るい選挙推進協議会会長の弘前学院大の西東克介教授(57)=政治学=は、議員定数について「単純に減らせばいいというものではない」と強調。その上で「大事なのは身を切る改革ではなく、身を育てる改革。議員の能力を高めるべきで、能力があれば定数が少なくなっても住民の声に対応できる」と議員の意識改革を訴え、議員同士の議論が活発化するような改革も提唱する。

最終更新:5/4(木) 11:52

デーリー東北新聞社