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春の山菜採りシーズン 遭難の9割が60歳以上

デーリー東北新聞社 5/4(木) 10:59配信

 青森県内は春の山菜採りシーズンを迎えたが、毎年のように遭難事故が発生し、死者や行方不明者も後を絶たない。山岳遭難は60代以上が遭う件数が多く、山菜採りのベテランでも山で迷うケースも。県防災危機管理課は、「おいしい山菜を求めて、遭難したり命を落としたりしては元も子もない。身の安全を確保しながら適度に楽しんでほしい」と呼び掛けている。

 県によると、過去5年間の山菜採り中の遭難件数は年平均37・2件。昨年は36件で前年度比1件減とほぼ横ばいで、行方不明と死者数は計11人と4人増えた。特に春期(4月~7月)はワラビやタラの芽、タケノコなど種類が豊富な時期。春期の山菜採り遭難は、この5年間平均で24・4件と、秋期(9~11月)の12・8件を大きく上回る。

 原因のほとんどは、山中での“迷子”。斜面に沿って足元の山菜を探すうちに、自分の居場所が分からなくなるケースだ。

 また、過去5年間の遭難者は約9割が60歳以上だった。「慣れた山だから」と考えて軽い装備で入山した結果、転落や滑落、急な体調不良などで動けなくなった事例も少なくない。

 県では「入山する際に万が一を想定し、きちんと装備をすることが大事」と、安全確保を促すチラシを製作し、4月下旬から県内のコンビニエンスストアなどに設置した。チラシでは、入山する際の注意点として、▽発見されやすいように目立つ色の服装をする▽水やチョコレートなど少量の飲食物を携帯する▽家族らに予定を伝える―などをイラスト付きで紹介している。

 さらに、春先には子連れのクマと山中で出くわし襲われる危険性もある。昨年春には県境に近い秋田県鹿角市で、十和田市の2人を含む4人がクマに襲われて命を落としたとみられる事案もあった。

 同課の坂本敏昭課長は「クマが出るという情報があったら、その山に近づかないでほしい。命あっての山菜採り」と注意を促している。

デーリー東北新聞社

最終更新:5/4(木) 11:53

デーリー東北新聞社