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韓国政府が「日本軍慰安婦被害者白書」をついに民間報告書に縮小発刊

5/4(木) 7:12配信

ハンギョレ新聞

4日「日本軍慰安婦報告書」発刊…「白書」事実上できず 挺対協「『韓日合意が最善』と結論…我田引水式解釈」

 「12・28韓日慰安婦合意」により延期されていた韓国政府の「慰安婦被害者白書」発行が結局、民間が作成した「研究報告書」に縮小され発刊されることになった。THAAD奇襲配備に続き、残り何日もない政府の政策の「既成事実化」という批判が出ている。特に、2015年に朴槿恵(パク・クネ)政権が日本の安倍政権と結んだ「12・28合意」を合理化する内容が入れられたことに対して、一部の執筆陣までが反発しており論議が予想される。

 女性家族部(日本の省に相当)は3日、「慰安婦問題の政府政策と措置、国内外の研究成果と主な活動を専門家が体系的に整理した『日本軍慰安婦被害者問題に関する報告書』を4日に発刊する」と明らかにした。報告書は中央行政機関と地方自治体に配布され、女性家族部のホームページにも掲載される。政府次元の慰安婦被害者報告書は、1992年に外務部傘下の「挺身隊問題実務対策班」が発刊した「日帝下軍隊慰安婦実態調査中間報告書」以来初めてだ。

 報告書は216ページの本文と584ページの資料集で構成され、国民大学日本学研究所と成均館大東アジア歴史研究所が女性家族部から研究を受託し出された結果を整理したものだ。大きく分けて、慰安婦制度全般に対する歴史的事実と被害実態▽韓日政府の対応過程▽市民社会の努力▽国際社会の認識変化▽韓日合意以後の経過を含む。研究者10人が集まり各章の構成を定めた後に分担して執筆した。

 報告書は、日本政府が朝鮮人被害者強制動員に関与し、法的責任があるというこれまでの韓国側の立場を再確認した。しかし、2015年の韓日政府による12・28慰安婦合意の合理性を認め、「この合意によりこの間“慰安婦”問題で対立してきた韓日関係は新たな局面を迎えることになった。(…)誠実な履行と実践こそが最も重要と見ることができる」と主張した。

 12・28合意を合理化する報告書内容が知らされると、執筆陣までが反発した。報告書の共同研究員として参加した成均館大のイ・シンチョル教授は3日、ハンギョレとの電話取材で「はじめに、などの内容は今日初めて見た。報告書が発刊されることも知らなかった。相当数の研究員は、2015年の韓日合意が一定部分合理性を持っているという報告書の内容に同意していないのに、女性家族部が協議もせずに研究者全体の意見であるかのように書いた」と糾弾した。さらに「2015年に初稿が完成した報告書が、なぜ今の時点に発表されるのか理解できない。THAAD配備のように次期政権がしなければならないことを今しているのではないかと考える」と指摘した。政府は2014年6月に白書の発刊を推進し、2015年末には草稿を完成したが、12・28慰安婦合意が電撃的に発表され発刊が延期された。韓日合意により政府次元で進行された慰安婦被害者事業が縮小されたのではないかという批判が出た。白書は政府の公式文書である反面、研究報告書は民間研究者の研究結果を整理したもので、政府の公式意見とは違うことがある。

 挺身隊問題対策協議会は報告書発刊のニュースに対して声明を出し「報告書の結論は韓日合意が最善であり、きちんと履行しなければならないということだが、失望を禁じえない」として「韓日合意を過度に寛大に我田引水式に解釈し、朴槿恵政権の成果として自画自賛した。次期政権は直ちに合意を廃棄し、以前の状態に変えて、被害者がまともな公式謝罪と法的賠償を受けられるようにしなければならない」と強調した。

 女性家族部のイ・ジョンシム権益増進局長は、一部執筆陣の反発と関連して「歴史的事実に対して専門家たちの意見が各々違うが、その意見を逐一盛り込むことはできない」と明らかにした。報告書の発刊時期については「先月、研究陣から最終修正された内容を受け取った。現政権が委託研究で推進したことをこれ以上遅らせて次の政権が発表することは適切でないと考える」と話した。

パク・ギヨン、キム・ミヒャン、コ・ハンソル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )