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多彩な画材で独自の美 日展富山展・洋画部門

5/4(木) 16:34配信

北日本新聞

 緻密なボールペン画に透明感あふれる水彩画…。県民会館で開催中の「改組新第3回日展富山展」の洋画部門には、油絵の具だけでなく、多彩な画材を用いた作品がそろい、見比べながら会場を回る楽しみもある。4日も大型連休で家族連れらが訪れ、作品を前に「発想に驚いた」「透明感がある」と感想を語り合っていた。

 日展富山展の洋画部門は、国内を代表するベテランや県内作家の意欲作77点を展示。油彩が多いが、版画やアクリル、水彩、ボールペンを用いた作品も並んでいる。

 リアルな描写で来場者を驚かせているのが、渡邊裕公さん(準会員、愛媛)のボールペン画「前程万里(ぜんていばんり)~ヴィクトリア~」。横を向く女性とライオンの姿を描いた。毛並みは一本一本描き、漆黒の背景は3センチほどの線を無数に重ねて表現。完成までに数百本のボールペンを使ったという。

 富山市新庄町1丁目の会社員、作田典子さん(47)は画面に顔を近づけ「最初はボールペンだと分からなかった。ライオンの毛並みの質感に引きつけられた」と話し、母の淳子さん(79)も「これだけの大作を描こうとする発想がすごい」と驚いた。

 水彩では、カナダの夕暮れの景色を陰影豊かに切り取った青島紀三雄さん(準会員、静岡)の「緑映暮色(りょくえいぼしょく)」が人気を集めている。南砺市野能原(井波)の洋画家、藪(やぶ)文雄さん(83)は「画材の特徴を生かし、池の水面の透明感がよく出ている」と見入っていた。

 アクリル絵の具で仕上げた作品では、丸山勉さん(会員、東京)が「月明かりのしるべ(標)」を出品。版画は県内作家が力作を出品。岩井幸子さん(朝日町)や住吉由佳子さん(同)、前知津子さん(氷見市)の作品の前で足を止める人が多い。

 会期は7日まで。開場時間は午前9時半~午後6時(入場は午後5時半まで)。一般1100円、高校・大学生500円、小・中学生200円。公益社団法人日展、北日本新聞社、県民会館主催。

北日本新聞社

最終更新:5/4(木) 16:34
北日本新聞