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お金が「貯まる夫婦、貯まらない夫婦」の差 結婚への理想と現実

5/5(金) 11:10配信

ZUU online

世の中には2種類の人がいる。お金が貯まる人と貯まらない人だ。今回は、結婚という視点で、お金が貯まる人と貯まらない人を考察する。

■最近の結婚に関する意識

国立社会保障・人口問題研究所の第15回出生動向基本調査(2015年)によると、結婚する意志を持つ未婚者のうち、結婚するつもりの男性は85.7%、女性は89.3%である。

では実際にどのようなタイミングで結婚をしたいかというと、理想的な相手が見つかるまで結婚しなくてもよいと考える男性が42.9%、女性は39.2%となっている。結婚願望は8~9割の男女があるものの、理想の相手が見つかるまでは結婚しないと考える人は40%前後となり、どうしても結婚したいと考えるよりも自分にとっていい人がいれば結婚してもよい、という感覚かもしれない。

結婚する意志のある就業スタイルについては、1年以内に結婚したいと考える男性は、自営業者の割合が最も高く、次いで正規職員、派遣・嘱託となっている。女性では自営、派遣・嘱託、正規職員、無職・家事手伝い、パート・アルバイトが高い割合で結婚を考えており、男性は自身の収入や働き方によって結婚への意識が変わる一方、女性は働き方を問わず、同様の割合で結婚願望を有していることがわかる。

■結婚の金銭的メリットは生活コストの圧縮

結婚にメリットがあると考えている男性は64.3%、女性は77.8%である。男性の33.3%と女性の20.7%はメリットが無いと考えている。男性にとっての結婚の利点では、家族をもてること、精神的な安らぎの場の確保、親など周囲の期待に応えることができる、愛情を感じている人との生活、社会的な信用などが上位を占めている。

一方の女性も大よそ似ているものの、家族をもてることをメリットに感じる人が5割に達している。また、経済的に余裕が持てると考える人が2割いる。男性が結婚で経済的にメリットがあると考えていないこととは対照的である。

筆者はファイナンシャルプランナーという仕事柄、結婚の金銭的メリットは生活コストの圧縮であると捉えている。一方のデメリットは、家族を持つという視点からみると、教育費の負担、マイホーム取得において家族が増えるほど広さが必要となり価格が上がることだと考えている。

■独身のメリットは結婚のデメリット

独身の利点を考えたときに最も多く回答をえられるのが、行動や生き方の自由という点である。次いで男性は、扶養責任がない、金銭的に裕福、友人関係を保ちやすいなどとなっている。女性は自由に次ぐメリットは友人関係を保ちやすいこととなっている。結婚・出産で交流が途絶えやすいこととつながってくるだろう。少数だが男女とも、住環境の選択肢が広いことをメリットと考えている人もいる。

独身のメリットは結婚のデメリットであり、結婚をすると自由が制限され、扶養の責任が発生。金銭的にゆとりがなくなり、友人関係が疎遠になる。住環境の選択肢が狭いなどと考えている人が多いことの裏付けがされたことになる。

■結婚と金銭に関する志向

筆者がお金の相談を受ける中で、結婚、出産、教育、住宅ローンなどのテーマで感じることに、夫婦関係として大きく2つのスタイルが存在すると感じている。1つが配偶者への依存型であり、もう一つが配偶者との共闘型である。

配偶者依存型とは男性においては、家のことは一切行わず仕事や余暇にまい進し、妻に家事と育児負担を全面的に任せてしまうタイプである。ダメな夫の典型のようだが、家族ができても父親として振る舞うでもなく、子より自分を優先してしまうような人の事である。

女性においては、仕事をしたくないと考えており、結婚を機に退職をイメージしている人や、子育てに集中、熱中しすぎるために金銭的なことを考慮せずに教育に資金を投じ、自らは働くわけでもなく専業主婦に落ち着いてしまう人をイメージしてほしい。

このような配偶者依存型の男女においては、家族を持つことによって苦手分野を無料で外注することが可能である。妻は夫に仕事を通じて稼ぐという収穫行為を外注し、夫は妻に家事、育児などを無料で担ってもらうというようなことで男女双方にメリットのある仕組みと考えることができるだろう。

生活資金の管理については、おこづかい制として自分の予算は小額管理、生活関連は妻に一任するタイプがいる。もう一方、夫から生活費を受け取って、その中でやりくりをするという将来設計に関して夫に一任するタイプがいる。

配偶者との共闘型とは、夫婦でともに働き、ともに育児をしていくようなイメージである。仕事でいうとダブルインカム。夫婦で正職員となり、毎月安定的に給与や賞与を受け取る。家計に関しては、収入も支出も不干渉というDNINKSスタイルと、収入も支出も家庭単位で合算されるファミリースタイルがある。

■どのタイプがお金が貯まるのか?

筆者が過去に1000人の家計を分析してきた経験から考えると、夫が資産を全体的に管理する家庭は預貯金額が相対的に少ない印象であった。だからと言って、女性が管理すればお金が貯まるものでもないということも事実としてある。ただ、女性が夫におこづかい制を敷いている家庭の方が、そうでない場合と比べてお金が貯まっている人が多いと感じている。

■お金を貯めたいなら、どのようにお金を管理すべきか

実は結婚する前にすでに勝負はついている。まずはカップル・夫婦でコミュニケーションが円滑に取れていること。ありがちなのは、夫はAと思っているが、妻はZと思っている場合だ。

夫婦のずれは、ザルで水を救い上げるようなもの。お互いの考えが違えばお金は貯まらない。おこづかいを含めて予算を決めて、その中で上手にやりくりをすることができれば、お金は間違いなく貯まることを約束する。

高橋成壽(たかはしなるひさ)
慶應義塾大学総合政策学部を卒業後、金融関係のキャリアを経て2007年にファイナンシャル・プランナー事務所を設立。現在は寿FPコンサルティング、ライフデザインセンター、寿アセットマネジメントなど、複数の金融サービス会社の代表を務める。メディアへの出演多数。著書に「ダンナの遺産を子どもに相続させないで」(廣済堂出版)がある。FPサービスとして「ライフプランの窓口」、「相続センター神奈川」を企画運営している。

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最終更新:5/5(金) 11:53
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