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美術品の価値はなぜ「謎」なのか、その換金性とは何か?

投信1 5/5(金) 22:15配信

このコラムで美術品投資について執筆したところ(『問い合わせ急増の美術品投資とは何か?』)、美術品の換金性への疑問に関するコメントがありました。そこで、今回はこの点について説明したいと思います。

美術品に換金性はあるのか?

投資として美術品を購入する際の重要なポイントの1つとして、上記の記事で換金性のある美術品を購入するべきだと述べました。実は美術品には、換金性のある美術品とない美術品、あるいは換金性があっても換金しにくい美術品があります。

「美術品には換金性があるのか?」という質問に対しては、換金性がある美術品はある、と回答できます。

美術品以外の投資資産である株式や金などには、当然ながら換金性があります。日々市場の取引指標が示されており、明確に換金レートを知ることができます。一方で、美術品の場合、それらの指標を一般に見ることができません。指標自体存在していないからです。その事実が、美術品への換金への疑問につながっているのかもしれません。

それでは不動産の場合はどうでしょうか?  不動産の場合、一般に換金性があることが知られています。しかし、不動産も美術品同様に指標は示されていません。所有する、あるいは購入したい不動産の相場を知るために、私たちは公示価格や直近の取引事例を参照しておおよその値ごろ感をつかみます。

実は、美術品でも、アートオークションでの取引事例などを参照した値ごろ感、つまり相場が存在しています。結局、不動産や美術品は、株式や金などとは異なり、均質のものを取引するわけではないので、平均化された指標を作れないのです。しかし、類似取引事例という、均質ではないものの、近似値的な意味での相場が、取引に際し参照されているわけです。

美術品には2つの側面がある

さて、美術品を換金性で見た場合、不動産よりも理解を困難にさせるのが機能性という側面です。土地や家屋、そしてマンションなどの不動産物件の場合、それ自体が実物として存在し利用することができます。そして、その不動産的価値により相場が形成されています。

一方で美術品の場合、たとえば絵画の場合、誰が描こうと出来上がった作品は美術作品です。絵画は、鑑賞することが現実的な利用になりますが、その価値については、基本的には、その絵が好きか嫌いかという個人的な嗜好に基づきます。この絵画に係る本質こそが、美術品の価値についての謎を深めるポイントなのです。

そこで考えてほしいのは、美術品には「アート」と「資産」という2つの側面があるという事実です。美術品という言葉も「美術(アート)」+「品(もの)」という2つの異なる言葉によりできています。「アート」は「美」に対する個人的な嗜好として、そして「資産」は換金性のある実物資産として考えます。

この場では、個人の嗜好に左右される「アート」を除外し、美術品の「資産」としての側面について考えてみたいと思います。その側面から見ると、ほとんど不動産と同じような性格が見えてきます。

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最終更新:5/5(金) 22:15

投信1