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商品化される性の実態 着エロと児童ポルノの線引きとは

5/5(金) 11:04配信

AbemaTIMES

(C)AbemaTV

 韓国籍の男ら4人が1日、児童ポルノDVDを発売したとして逮捕された。4人の自宅からは2万枚のDVDが見つかり、去年1月頃から約2億5000万円を売り上げていたとみられる。

 撲滅が叫ばれているポルノ被害。具体的な方法はあるのか?「ポルノ被害と性暴力を考える会」の金尻カズナさんは「商品化される性」を考えるためのツアーを開催している。ツアーでは街中のアダルトショップを実際に視察、陳列されているAVやイメージビデオを見て回る。金尻さんは「出演者の中に、児童らしき人がいるのかを確認してほしい」と参加者に呼びかけた。着エロと呼ばれる小さな水着や下着姿の少女を映したイメージビデオがAVとどのように区分けされているのかについても、注目点だとした。

 児童ポルノ禁止法は18歳未満の児童の権利を守る法律で、アダルト映像はもちろん、衣服の全部、または一部をつけない児童の姿や、性的な部位が露出、強調されているもの、かつ性欲を興奮、刺激させるものを禁止している。今年に入り15歳の少女に面積の小さい水着を着用させた着エロDVDを作成したとしてフリーカメラマンが逮捕、起訴された。児童ポルノ禁止法をかいくぐり、性行為や裸は映さずにイメージDVDとして販売する着エロはグレーゾーンとして問題視されている。

 また、金銭に困る10代男性を「面接するだけで現金がもらえる」と騙し、ゲイAVに出演を強要する問題も増えている。悪質な勧誘についてAV被害に詳しい岩沙好幸弁護士は「出演交渉の際に、例えば密室で何人かに取り囲まれて強引に説得されることがある。強引に契約を結ばされた場合、法律の専門家である弁護士にすぐに相談してほしい」と話す。

 今年2月、内閣府が発表したAVへの出演強要被害調査では、モデルに勧誘された2575人のうち73人が意に反して性的な行為などを撮影されたことが明らかになった。そんな中、4月1日にAV業界の健全化を目指し、有識者による「AV業界改革推進有識者委員会」が発足。「出演者の自己決定権などの人権保証」「健全化推進のための提言」「業界が自律的に健全化を推進するための助言、指導」「指針となる規則を制定」などを目的として活動していく。

 同委員会の代表委員で武蔵野美術大学教授の志田陽子氏は「被害報告があがってくる中で、法規制を受ける前に自分たちでも自己チェックができるような仕組みがほしいと、AV業界側からの要望を受けて委員会が発足した。実際に売ったり、作ったりしている当事者から離れた第三者の立場で助言や提言をしていく委員会」と意義を説明する。

 また志田氏は「製作・販売をしている人々は本来、法律を犯さずに活動したい。だから、ここまではOK。ここからは人権侵害になってしまうというルールを共有することで、業界の人も安心して活動できるのではないかと思う」と話す。。

 委員会はAVプロダクションなど約240社からなる団体・IPPAに所属するメーカーが製作し、審査を受けた「適正AV」という枠組みを提案。AVへの出演を強要したり、女優が望まない行為をしないことを原則としており、面接から撮影が終わるまでの全てを保存することを推奨している。これは問題が起きた場合の可視化が狙いで、法的な抗力や罰則はないものの、違反した業者を追放したり、事実を明らかにすることでAV業界全体の健全化を図っていくという。

 志田氏は「適正AVという考え方が広まることで、出演を希望する人たちが適正AVを製作しているメーカーを選んでもらえると思う。そうすることで適正AVが自分の身を守るひとつの判断材料になるのでは」と今後の効果に期待を寄せた。

(AbemaTV/AbemaPrimeより)

最終更新:5/5(金) 11:04
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